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自律神経

自律神経
自律神経

福岡天神は、寒さがまして来ています。今週は、雪が降るかもしれないそうです。急激な冷えはにより筋肉が硬直することで、ギックリ腰なども発生しやすい状況だと認識して予防に努めて行きましょう。

また、インフルエンザにコロナと流行っているので、免疫力をしっかりあげてかからなくて良い病気は事前にシャットアウトしていけるように、コンディショニングを整えて行くことも大変重要だと思います。しっかり食べて、中強度の運動を行い、しっかり睡眠をとる。なんといっても基本の栄養、運動、休養が1番大切です。

それと共に、気をつけておきたい事がメンタル面のケアです。最近はやりのリトリート(自然の中で日常から離れる)も必要だと思います。今回は、自律神経について深掘りをして行きます。普段のメンタルケアに非常に重要な部分なので抑えて行きましょう。

自律神経とは❔

自律神経とは❔
自律神経系は、血圧や呼吸数など、体内の特定のプロセスを調節している神経系です。
意識的な努力を必要とせず、自動的(自律的)に機能するのが特徴です。

自律神経系の病気は、体のあらゆる部分とあらゆるプロセスに影響を及ぼす可能性があると言われています。

● 自律神経系の解剖
自律神経系は全身に分布していて、血管、胃、腸管、肝臓、腎臓、膀胱、性器、肺、瞳孔、心臓、汗腺、唾液腺、消化腺などの内臓を支配しています。

●自律神経系は、以下の2つに分けられます。

・交感神経系
・副交感神経系

自律神経系は、体内や体外の環境に関する情報を受け取って、体内プロセスを制御します。機能を刺激(促進)するには主に交感神経系、機能を抑制するには主に副交感神経系が使われます。

自律神経系の1本の経路には2つの神経細胞が関与しています。
一方は 脳幹または脊髄に存在し、もう一方は自律神経節と呼ばれる神経細胞の集まりの中に存在します。

この2つは神経線維によって連結されています。神経節から伸びる神経線維は内臓につながっています。交感神経系の神経節の大半は、脊髄のすぐ外の左右両側に位置しています。副交感神経系の神経節は、それぞれ支配する内臓の付近または内部に存在します。

こういったことを考えても背骨の配列を整えておくことや、普段から姿勢を整えておくことは非常に重要なように思います。ピラティスの有名な言葉で、姿勢が思考を作るという言葉があります。やはり、姿勢とメンタルには関係性がありそうですね。

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自律神経の機能

自律神経系は、以下のような体内プロセスを制御しています。

・血圧・心拍数と脈拍数・体温・消化・代謝(そのため体重に影響を与えます)
・水分と 電解質(ナトリウムやカルシウムなど)のバランス・体液(唾液、汗、涙)の分泌・排尿

多くの臓器は、交感神経系と副交感神経系のどちらか一方によって主に制御されていますが、1つの臓器に対して両方の神経系がそれぞれ反対の作用を及ぼしている場合もあります。

例えば、交感神経系は血圧を上昇させますが、副交感神経系は血圧を低下させます。全体として、2つの神経系が協調して機能することで、体は様々な状況に対して適切に反応できるようになっています。

●交感神経系には以下の機能があります。
ストレスの多い状況や緊急事態に際して体の状態を整える(闘争・逃走反応)
そのため交感神経系は、心拍数を増やし、心臓の収縮力を高め、呼吸がしやすくなるように気道を広げ(拡張し)ます。これにより、蓄えられたエネルギーが体から放出され、筋肉に大きな力が入るようになります。

この神経系はまた、手のひらの発汗、瞳孔の散大、体毛の逆立ちなども引き起こします。その一方で、緊急時にあまり重要でない機能(消化や排尿など)を鈍らせます。


●副交感神経系には以下の機能があります。

日常的な状況下で体内プロセスを制御する。
副交感神経系には一般に、エネルギーを温存し、体を回復させる役割があります。副交感神経系は、心拍数を減らし、血圧を低下させます。また、消化管を刺激して、食べものの消化や不要物の排泄を促します。食べものから吸収されたエネルギーは、組織の修復や形成に利用されます。



●自律神経系における情報伝達には、以下の2種類の化学伝達物質(神経伝達物質)が利用されています。
・アセチルコリン・ノルアドレナリン

アセチルコリンを分泌する神経線維はコリン作動性線維と呼ばれます。ノルアドレナリンを分泌する線維はアドレナリン作動性線維と呼ばれます。

一般的に、アセチルコリンは副交感作用(抑制作用)、ノルアドレナリンは交感作用(刺激作用)を示します。ただし、アセチルコリンには一部の交感作用もあり、例えば、発汗を刺激したり、毛を逆立てたりすることがあるそうです。

・交感神経と副交感神経のバランスが整っている時が、最も集中力が増す時とも捉えられます。スポーツ選手で言えばいわゆるゾーンに入った状態ということです。

スポーツ選手は、これを作り出すためのルーティーンなどを日頃探していますが、一般の方の生活の中でも、丁度良いバランスがあるはずなので、こういった観点で物事をみるとまた、違う自分に出会える可能性が広がるのではないでしょうか❔

バーンアウト

バーンアウト
バーンアウトの研究は、1974年に米国心理学者のFreudenbergerによって行われた研究を発端にさまざまな分野や国で研究が盛んに行われています。

近年のバーンアウトの研究の起点となった研究の一つが、1981年にカリフォルニア州立大学バークレー校のChristina Maslach博士とSusan Jackson博士によって行われた研究です。

この研究は、医療、介護、福祉などの対人サービスの従事者が感情的な疲労、自分自身が現実から切り離されてしまっているような感覚を覚えてしまう現実感消失症、充実感や達成感が感じられない状態などがよく見られたことから、この3つからバーンアウトかどうかを判断するための方法を検証したものでした。

この研究以降、感情的な疲労、現実感の消失、充実感や達成感の不足は教師やコーチのバーンアウトを評価する時にも使われるようになっていきました。

また、スポーツ現場でもよく使われる用語となっているので、スポーツや受験をしているお子様をお持ちの親御様は気にかけておく必要があるでしょう。

特徴

バーンアウトに関係する6つの具体的な特徴

・作業負荷:やることや必要な作業量が多すぎて、心身の回復が追いつかない状態
・コントロール:やることに対して十分にコントロールする権限が自分にない状態
・報酬:取り組みに対して自分に対する十分な報酬(給料、賞賛、達成感、自己肯定感なども含む)がない状態
・コミュニティ:学校、職場、チームなどのコミュニティ内にポジティブな人間関係が築けていない状態
・公平さ:学校、職場、チームなど自分が属している組織内で自分は公平に扱われていないと感じている状態
・価値観:自分が所属している組織の方針と自分の価値観が一致していないと感じている状態

上記の6つについてもう少し詳しく説明していきます。

作業負荷は、勉強や習い事が毎日のようにあって体を休めたり気持ちを落ち着かせる時間が十分でない場合に作業負荷が高いと評価されます。特に作業負荷が高い状態が長く続くとバーンアウトのリスクも高くなるので注意が必要です。

コントロールは、「自分の意志で取り組んでいる」「取り組んだ事に対して自分で決定・決断している」などの自発的・主体的な姿勢を意味しています。

誰かにやらされていたり、外的な動機(お小遣いがもらえる、怒られるなど)よりも自分の興味や成長したい気持ちのような内的な動機によって取り組んでいる状態はバーンアウトのリスクが低いと言えます。

その「動機」ですが、自分自身が行動を起こすための「報酬」と捉えることもできます。お小遣いや他人からの賞賛のような外的な要素以外にも、自分が自分を賞賛することで得られる「自己肯定感」や楽しさのような内的な報酬もあります。これらの報酬が充分でない場合もバーンアウトのリスクが高まります。

自律神経失調症

自律神経失調症
責任感が強く最後まで物事を成し遂げ、他人のために尽力するといった価値観が私たちに深く刻み込まれていると言います。
しかし、この考えは人間関係においてストレスの原因になりやすく、酷いときには自律神経失調症の原因にもなってしまうそうです。

その証拠に、日本人は先進国の中でも「うつ病」や「自殺率」がトップクラスに多いというデータがあります。
すべての原因がこの考え方によるものではないとしても、日本人が古くからもつ「いい人の定義」が悩みやストレスの原因になっていることは多いと考えられます。

人間関係が原因で起こる自律神経失調症を改善するためには、普段の人付き合いを考え、変えていく必要があります。
世の中にはどうしても自分とは相性が悪い人がいて、合わない人とずっと付き合っているとストレスがどんどん蓄積されていくことが多いと思います。

だからこそ、自分の健康を守るためにも避けることが大切です。ではどうしたらいいのか?

数が多ければ多いほどストレスが溜まるので、まずは付き合う人数を少しずつ減らしていくようにしましょう。
ただ、人間関係を大切にしていきたいと考えていて、なかなか切り離せないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
確かに人間関係は大切ですが、悪いままでは病気を治せなくなってしまうので、ストレスの元である人との時間を減らすことが改善のコツになります。

表面上で仲良くしていれば、自宅に帰ってからのストレス発散で乗り切れますが、悪口や無視が続いている場合のストレスは計り知れない物になります。放置していると体調が悪くなりますし、さらに症状を悪化させてしまいます。

「いい人」を演じてしまう
自律神経失調症は、毎日受けるストレスが多い人ほど発症しやすいという特徴があります。ですから、「いい人」はストレスを感じる量が多いのです。では、人はなぜいい人を演じてしまうのか?生真面目で自律神経失調症になりやすい人は、「周囲の期待に応えようとする」傾向があります。

こういった性格になる理由として、過去の出来事や幼少期の環境などが考えられ、多いタイプなのが、親から期待をかけられ過ぎた幼少期をもつ人です。こういう幼少期を送った人は、他人から期待され、そしてそれに応えることで自分の価値と居場所を見出すようになります。

心理学的にはこういったものを承認欲求といい、「人から認められたい」と強く思う欲望のことで、適度であれば行動力の源になるので、ある程度は必要な欲求です。このように人は、周囲に褒められ、自分の居場所を獲得するため、いい人を演じるようになってしまうのです。

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いいひとにならないでよい

いい人をやめてみる

人間は不完全な生き物ですので、どんな人でも失敗はあるものです。しかしいい人を演じる人は、その失敗をなかなか許すことができない傾向にあり、大した失敗ではなくても、本人にとっては一大事に感じてしまうのです。

いい人を演じて承認欲求の強い人は、小さな成功にも過剰に喜びを感じますが、反対に失敗をしたときには、周囲の人の理解を超えるような落ち込み方をしてしまいます。仕事の結果が、その人の人格に関わると思い込んでいるからです。

仮に、もし毎日このような状況が続いていると
・疲れやすい・熟睡ができなくない・リラックスできなくない・便秘、下痢をしやすい・免疫力の低下で病気になりやすい
などの弊害が起きやすくなります。

いい人でい続けようとすると失敗を恐れて、いつも緊張感に包まれた状態になってしまします。この状態は、交感神経が活性化して興奮し、仕事を頑張っているつもりが、逆に集中力を欠いてしまう状態になってしまいます。

しかし、人の性格はなかなか変えられるものではありません。ですので、まずはかんたんな方法から始め、徐々に変えていきましょう。それと、今まで他人を優先しすぎてつい過剰に気を遣ってしまうことはありませんでしたか?

よかれと思ってしたことでも、結果としてその人にとってはおせっかいになってしまう可能性があります。他人に起きているすべてのことに介入する必要はありません。それは相手の課題であり、自分の課題ではないからです。

他者の課題を抱え込んでしまうことは、自らの人生を重く苦しいものにしてしまいます。まずは、ここから先は自分の課題ではないという境界線を知り、他者の課題は切り捨てましょう。それが人生の荷物を軽くする人生の第一歩だそすです。

他者の課題を切り離して考えられるようになると、人間関係の悩みやストレスが大幅に減ります。そして、いい人は承認欲求が強い傾向がありますが、他人に認められなくてもよいと思考を変えるということです。

承認欲求がなくなると、他人に褒められることを期待しなくなり、また失敗を怖れることもなくなります。こうすることで毎日受けるストレスやプレッシャーが減り、何事にも積極的に行動できるようになります。

※ここ区分の分文面については、自律神経専門医の方の記事を参考に記載をしています。※

自己肯定感

自己肯定感」とは? ―

自己肯定感「セルフエスティーム(self-esteem)」は「自己肯定感、自尊心、自尊感情、自己評価、自己有用感、自己重要感」と日本語訳されます。

文字とおり「自己」を肯定・認める感覚です。必要以上に過大評価することでも、自意識過剰となることでもありません。

自身の良い部分や悪い部分すべてを受け入れられている状態です。日本では、慎ましさや謙虚さを美徳としていますが、それと「自己肯定の低さ」とは異なります。

自己肯定は、幼少期の周りからの言動が影響していると言われています。小さいころから親に褒められたことが無い人は、「自分には愛される資格がない」という思いが根底に根付いてしまいます。

また、両親の仕事や家事を手伝うことで愛される機会多かった人は、「役に立たない自分は愛されない」「わがままを言ってはいけない」「自分のことは自分でしなくてはいけない」と自己犠牲の上に自分の価値を見出してしまうのです。

自己肯定感のサポートに、心のコントロールが重要となります。

私たちの感情は、「ノルアドレナリン」「ドーパミン」「セロトニン」の3つの神経伝達物質である(脳ホルモン)のバランスにより影響しています。脳内ホルモンの無数のやりとりの結果、人間の複雑な精神活動が可能となっています。
これらの神経伝達物質を味方につけて、安定した精神状態を維持しましょう。

<ノルアドレナリン>
神経を興奮させる神経伝達物質で、ストレスに対して怒りや不安などの感情に反応し「意欲、集中力、思考力」を高めます。しかし、不足すると「気力の低下、無関心」など抑うつ状態になりやすく、うつ病の原因にもなります。逆に過剰に分泌されると、イライラやキレやすくなるなど、躁状態を引き起こしやすくなります。

<ドーパミン>
快感や喜びなどの感情に関係する神経伝達物質です。人の強い欲求には「快感を得たい欲求」がありますが、この「快感」を操っているのがドーパミンです。快楽・意欲・食欲・性欲・探求心・動機づけを司っており心地良さに加えて「意欲」も生み出します。過剰な分泌は幻覚・妄想を招くほか、満足感の喪失や、繰り返し過剰分泌されることでギャンブルやアルコール、薬物依存症を招きます。

<セロトニン>
睡眠や体温調節、ホルモンの分泌を司る「セロトニン」ですが、精神の安定に大きく関与しています。セロトニンは、ノルアドレナリンやドーパミンの暴走を抑えコントロールすることで精神的な安定をもたらします。セロトニンは「幸せホルモン」と呼ばれ、セロトニンが正しく分泌されることで心が安定し、幸福感が生まれます。不足するとノルアドレナリンやドーパミンの抑制力が弱まり、パニックや集中力や思考力の低下など、うつ状態に陥りやすくなります。

このように、自己肯定感をあげれるように知識を蓄えていけると日常の生活も整って行くかと思います。


まとめ

まとめ
2023年もあけて、新しい目標に向けて努力をされてきた方も多いと思いますが、継続をしてこそその目標は達成されるのではないでしょうか❔

その為には、ひたすら頑張るだけでなく、自律神経を整えながら上手く自分自身をコーチングして行く必要があると思います。上手くいっている方ほど、この観点をしっかりと身につけて行くと、ずっと頑張れる自分に出会う事があります。

今年、日本ハムファイターズに入団した加藤選手がこのような事を言っていました。
私は、アメリカに育ち、ずっとメジャーリーガーに憧れて目指して頑張ってきた。しかし、いざ、メジャーリーガーになった時に、達成感や興奮感が全くなかった。

その時に、チームのメンタルコーチに相談をした時にこんな事を言われた。
歩く事が好きな人は、ゴールが好きな人よりも、遠くへいける。
つまり、自己鍛錬し自己を磨くことに夢中になっていて、ゴールする事が目的ではなかったと。。。

このうように、本当は目指していた事が、心理的には、通過点になっていたということも、一般の方の中でもありうることです。
日々、自身をセルフコントロールして、ベストコンディションを目指して行きましょう。
人生に挑戦できる心と身体へ。