BLOG カラダの豆知識

オーバートレーニング症候群とメンタルコンディショニング

オーバートレーニング症候群とメンタルコンディショニング
オーバートレーニング症候群とメンタルコンディショニング

少しだけ暑さが和らいでいるようにも感じる福岡天神。夏の暑い中、練習に励むアスリートや学生アスリートも、涼しい気候の時には、今がチャンスと言わんばかりに、練習量を上げがちに、、、コーチや監督も、連日の暑さや、ご自分の実体験と比べて、練習量が少ないようにも感じているはず。

しかし、20年前とは、暑さも、湿度も変わってきており、子供も育ってきている環境も身体も変わってきているので、その点をしっかりチェックし、データを収集し、体調にあったメニューを組んでいくことは必須条件かもしれない。

もっと怖いのは、精神面のケアと強化だ。この点をおろそかにしてしまうと、バーンアウトを引き起こしたり、心身共に慢性疲労をかさねオーバートレーニング症候群にもなる可能性がある。そこで、今回は、オーバートレーニング症候群とメンタルコンディショニングについて記載して行きたいと思います。

オーバートレーニング症候群とは❔

オーバートレーニング症候群とは❔
スポーツなどによって生じた生理的な疲労が十分に回復しないまま積み重なって引き起こされる慢性疲労状態のことをオーバートレーニング症候群と言います。

スポーツの実施などによって生じる生理的な疲労が、十分に回復しないまま積み重なって起こる慢性疲労状態のことを指します。スポーツトレーニングは、日常の身体活動のレベルより大きな負荷の運動をすることによってトレーニング効果が得られるという原則があります。

これを過負荷の原則(オーバーロード・トレーニング)といいますが、大きな過負荷を続けると同時に、疲労回復に必要な栄養と休養が不十分であった場合には、かえって競技の成績やトレーニングの効果が低下してしまいます。このような状態をオーバートレーニング症候群といいます。

競技成績の低下だけでなく、疲れやすくなる・全身の倦怠感や睡眠障害・食欲不振・体重の減少・集中力の欠如・安静時の心拍数や血圧の上昇・運動後に安静時の血圧に戻る時間が遅くなるなどの症状がみられます。

特に疲労症状が高まるにつれて起床時の心拍数が増加するといわれており、オーバートレーニング症候群を早期発見する目安となります。心理的プロフィールテスト・心理的競技能力診断検査・体協競技意欲検査のような心理テストもチェック方法として有効と考えられています。

原因は肉体的・精神的ストレスにより、視床下部や脳下垂体から分泌されるホルモンのバランスが崩れるためと考えられ、重症になるほどトレーニングの減量・中止期間が延び、競技復帰が不可能になることもありますので早期に発見し対応することが必要です。

メンタルコンディショニング

メンタルコンディショニング
アスリートのパフォーマンス向上には、負荷の高いトレーニングと「心と身体のコンディショニング」が必要不可欠となります。

身体づくりの土台が備わることではじめて、厳しいトレーニングが可能となります。
特に、トップアスリートは、オーバーロードの原則を念頭に、時にはこれ以上負荷をかけると身体が壊れてしまうかもしれない「ギリギリのライン」を攻めていくことでパフォーマンス向上を図ります。

コンディショニングは、身体づくりとトレーニングが積み上げられてこそ、重要な意味を持ってくるのです。

・アスリートのパフォーマンスピラミッド
こころのパフォーマンスピラミッド
こころにも、身体と同様に「パフォーマンスピラミッド」があります。積極的思考や目標設定、自発性と自己認識など「こころづくりの土台」を築いた上ではじめて、こころを鍛えるトレーニングが可能になります。

アスリートは、厳しいトレーニングの中で自分を追い込み、極限での自己コントロールや闘争心、ストレスマネジメント能力などの心理的限界の向上に挑んでいきます。このプロセスがなければ、試合本番で実力を発揮できる強靭な「こころの力」は養うことはできません。

・試合に向けたメンタルコンディショニング
鍛え上げた強靭な「こころの力」も、厳しいトレーニング期には疲労します。そのため、試合本番で実力を発揮するためには、疲労した「こころ」に、活力と余裕を取り戻すことが重要となります。

つまり、本番に向け「もっとトレーニングがしたい。早く試合をしたい」といったプレーや競技への渇望を、こころの中に溢れさせることが大切になるのです。そのために、ある時期からは試合に向け、身体的負荷に加え「こころの負荷」も段階的に軽減していきます。

具体的には、下記の4つに留意することで、こころを落ち着かせ、こころの活力を取り戻すことが重要となります。
1日常のルーティンを確立させ、こころのエネルギーをトレーニングに集中させる
2リフレッシュや休養に充てる時間を確保し、こころのエネルギーを再び充満させる
3書き綴った練習日誌を見返し(日誌のない人は記憶をたどり)、これまでの取り組みや「成長プロセス」を確認することで、自己効力感を高める
4 積み上げた技術・戦術的ポイントを整理し、本番のプレーイメージを鮮明化することで、不安を取り除き最後の調整を行う

試合当日のメンタルコンディショニング

試合当日のメンタルコンディショニング
当日のメンタルコンディショニング

いよいよ、試合本番の日です。コンディショニングした「こころ」の最後の仕上げに入ります。本番に向けて、様々な思いが頭の中をよぎっていることでしょう。当日も、こころのストレスを最小化するため、日常のルーティンを心がけ、本番に向けてこころにエネルギーを充満させていきましょう。

パフォーマンスの逆U字曲線
しかし、やる気の高まりと同時に、不安や緊張などが交錯して緊張と興奮のレベルが過剰に高まることがしばしば起こります。そのような場合には、「パフォーマンスの逆U字曲線」を思い出しましょう。

緊張や興奮のレベルが高まりすぎてはいないか、「いまの自分のこころの状態」を自己分析してみて下さい。緊張や興奮が過度に高まっていれば、大きな深呼吸を繰り返したり、好きなスローテンポの曲を聴いたりするなどの「リラクセーションテクニック」を使って、緊張や興奮を最適なレベルに調整していきます。

もし不安が消えなければ、「よし、考えるのはこれで終了!」と自ら決めておいたキーワードを使ったセルフトーク(独り言)を用い、不安に対する思考を停止させます。

あるいは、「うまくいかなかったらどうしよう」などのネガティブな発想を、「尋常でない努力を続けてきたからこそ、今ここに立てるんだ。この緊張と不安が、自分をさらに成長させてくれる。ならば、もっと緊張してやろう。そしてもっと大きく成長してやる。」と、成長の壁を乗り越えて成長した自分をイメージしながら、発想をポジティブに変換することも効果的です。

緊張や不安の種類、適したリラクセーションの方法は、一人ひとり異なります。緊張する試合を経験する中で、自分の「こころの特徴を知り」、「いまのこころの状態を分析」できれば、あとは自分に適した方法で「こころの状態をコントロール」することができるようになっていきます。

あがり症の方

プレッシャーによりパフォーマンスが低下する現象は「あがり」と呼ばれます。

脳の機能局在を利用した、誰でも手軽に試すことができる斬新なあがり防止策を一つ紹介させていただきたいと思います。その方法とは、スポーツパフォーマンス遂行直前に、左手でゴムボールを繰り返し握ることです。

右半球には、スポーツ動作に重要な「空間認知」に関する脳部位が存在します。一方、左半球には「言語野」が存在することが知られています(言語に関する脳活動は、あがりの生起と関係することが示されています)。

左手でボールを反復把握すると、把握後に、左半球よりも右半球の活動が増強した状態が持続します。
この持続した相対的な右半球優勢状態が、あがりの原因となる言語に関連した脳活動を抑制し、スポーツ動作に必要な脳部位を優勢に働かせると考えられています。高強度で長時間把握した際に、把握後にも、右半球優勢な状態が顕著に現れるため、なるべく強く長く把握することが、あがり防止効果を得るためには重要だと考えられます。

現在のところ、このあがり防止法には、まだ検証すべき問題も存在します。具体的には、限られた競技場面(テコンドー、体操競技、サッカーのペナルティーキック、バドミントンのサーブにおいて効果が認められています)での検証にとどまっていること、ボールを左手で握るのがなぜあがり防止策となるのか、そのメカニズムについて不明瞭な点が残っていること、といった問題が挙げられます。しかしながら、ボールを握るという簡単な動作だけであがり防止効果が得られることは魅力的であり、今後研究が進むことで、これまでにない簡便で効果的なあがり防止策が確立されると期待されます。

という記事を幾度となく見たことがります。試しに行って見るのも良いかもしれません。

まとめ

まとめ
このように、オーバートレーニングやバーンアウト、メンタルの状態を崩してしまうには原因と予兆があるのです。特に、まだ、自分自身をコントロールできていない子供達の指導に当たる場合には、年間を通して、データを収集し、その結果をもとに判断をしていく事が安全だと思います。

一般企業においても、同じ事が言えるかもしれません。まずは、ご自分の身体の状態を把握し対応策を見つけて行きましょう。