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ストレッチング

ストレッチング
ストレッチング

福岡天神は、少しずつ梅雨模様となってきています。福岡と言えば、山笠が来たら梅雨明けと言うような共通認識があります。もう6月の半ばを過ぎているので、今年は梅雨が短いのかなとは思いますが、油断はできません。夜も蒸し暑く眠れない日が続いている方もいるかと思います。

こんな時は、自律神経が乱れやすく、疲れが取れなかったり、心の安定も少し不安定になってしまったりとコンディショニングを整えるのが難しい時期ではないでしょうか?こういった時は、軽い運動を習慣化し、後ろ向きになっている精神とも別れを告げるのが楽しい夏を迎えるポイントだと思います。

そのために、今回はストレッチについて記載をしていきたいと思います。どうしても緊張が続くと体が硬直し筋肉が縮んでしまいます。そうすることで血流が悪くなり動かなくなります。さらにそれを繰り返すことで体が硬くなり、呼吸もしにくくなり、疲労が抜けなくなるので、今回はストレッチに注目して知識をアップデートしていきましょう。

ストレッチング

ストレッチング
ストレッチングとは意図的に筋や関節を伸ばす運動です。体の柔軟性を高めるのに効果的であり、準備運動や整理運動の一要素としても活用されています。最近では美しい姿勢の保持やリラクゼーションの効果が明らかとなってきました。広い場所や道具を必要とすることなく行えることから、愛好者が増えている運動のひとつです。

ストレッチングとは意図的に筋や関節を伸ばす運動です。かつては柔軟体操とも呼ばれていました。ヨガやピラティスもこの運動の範疇に含まれます。体の柔軟性を高めるのに効果的であり[1]、準備運動や整理運動の一要素として活用されています。

柔軟性は体の柔らかさを表す体力の一要素です。柔軟性は一般的に関節可動範囲(ROM)や座位体前屈などで評価されています。柔軟性は他の体力要素と違った特徴を有しています。それはほぼ全ての世代にわたって男性よりも女性の方が優れているという点です。

ストレッチングにより柔軟性が増す理由は、筋の伸張反射の感受性が低下することと筋や靱帯の弾性要素が組織科学的変化を起こすことが要因です。また、ストレッチングは2-3メッツの強度がありますので筋温や体温を高める効果があります。これらが柔軟性の向上やウォーミングアップ効果と関連しているのです。

最近ではこれらの効果に加えてリラクゼーションの効果が明らかとなってきました。30分程度にわたり全身の筋を順番に伸ばしていくようなストレッチングの前後で脳波や自律神経活動を調べてみると、前頭葉でのアルファ(α)波を増加させ、心拍変動を増加させ心拍数を低下させること、すなわち自律神経の活動が副交感神経活動を有意に変化させることが明らかとなっています。

生活習慣病やメタボリックシンドロームの予防に効果的か否かについてエビデンスが十分とは言えませんが、習慣的なヨガの実施が血圧を低下させること、あるいは座位体前屈で評価される柔軟性が高い人では動脈硬化度が低いことなどが報告されています。これらはストレッチングのリラクゼーション効果が関与しているのかもしれません。

「健康づくりのための身体活動指針(アクティブガイド)」では、有酸素性運動や筋トレなどのように推奨されていません[5]。これはストレッチングに生活習慣病予防の効果がないという意味ではなく、そのエビデンスが十分ではないためです。走ったり筋トレしたりは辛くていやだけど、ストレッチングなら家で楽しくできるからやってみたいという人も多いのではないでしょうか?そのような方は、まずストレッチングだけでも始めてみてください。

まず始めてみることで、いろいろな体の変化に気がつくことと思います。

ストレッチング効果

ストレッチの効果
まずは、ストレッチによって得られる主な効果を7つ紹介します。

柔軟性の向上
ストレッチによって関節や筋肉が伸びると、体が柔らかくなります。

硬くなった筋肉がほぐれ、可動域も広がるため、スポーツ前の準備運動として行えば、パフォーマンスの向上も期待できるでしょう。また、スポーツ後の整理運動にもぴったりです。

血行促進
筋肉の柔軟性が高まると血流が促進されます。

血行が良くなると代謝がアップするため、老廃物が排出されやすくなり、むくみの解消や、肌にも良い効果が期待できるでしょう。

また、血行が促進されると体温も上がるため、免疫力アップにもつながります。

疲労回復
スポーツや運動をすると、糖を分解してエネルギーにするため、疲労物質である乳酸が生成されます。

激しい運動によって大量の乳酸が生成されると、筋肉にたまり体への負担を感じやすくなるのです。

ストレッチには、筋肉にたまった乳酸の排出を促す効果が期待でき、スポーツや運動の後のクールダウンとして取り入れるのも良いでしょう。

肩こり・腰痛の軽減
肩こりや腰痛は、冷えによって筋肉が縮んで硬くなり、神経が圧迫されることで起きている可能性があります。

ストレッチによって血行を促進すると、筋温や体温が上がり体の冷えを軽減できるため、肩こりや腰痛改善も期待できます。

関節痛の軽減
膝や肘などの関節は、意識的に動かさなければ収縮して硬くなり、動かしにくくなったり痛みが生じたりすることもあります。

関節痛に悩んでいる人は、ストレッチによって伸ばしたりほぐしたりすることで、痛みを和らげる効果が期待できるでしょう。

姿勢が良くなる
ストレッチは筋肉を柔らかくほぐすことを目的とした運動ですが、やり方によってはインナーマッスルを鍛えることも可能です。

インナーマッスルが鍛えられると正しい姿勢を維持しやすくなり、ぽっこりお腹の解消につながるといったメリットもあります。

メンタル強化
ストレッチをすると、幸せホルモンとも呼ばれる「セロトニン」が分泌されます。

セロトニンには感情をコントロールする働きがあるので、メンタルを強化する効果が期待できるでしょう。

また、適度な運動には自律神経の乱れを軽減する効果もあるため、心と体のバランスを整えることでストレスがたまりにくくなるでしょう。

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ストレッチの効果を高める

ストレッチによる効果を高めるには、以下のポイントを意識してみましょう。

20秒以上伸ばす
ストレッチは、一つひとつの動作をゆっくりと時間をかけて行うことが大切です。伸ばしたい部位を意識しながら20秒以上かけて伸ばすことを意識しましょう。

最初の5〜10秒は、関節や筋肉が伸びるための準備時間だと捉えて行うようにしてください。

痛みを感じるほど伸ばさない
ストレッチは、無理をせず行うことが大切です。痛みを感じるほど伸ばしてしまうと伸張反射が働き、かえって筋肉が硬直してしまうことがあります。

腕や足を引っ張りながら伸ばすときは、強く引っ張りすぎず、気持ち良いと感じる程度にとどめておきましょう。

呼吸を止めない
ストレッチをするときは、ゆっくりと深い呼吸を意識しましょう。そうすることで緊張が和らぎ、関節や筋肉を伸ばしやすくなります。

特に、腹部を圧迫しながら行うようなストレッチでは、呼吸をするのを忘れてしまいがちです。呼吸が止まると筋肉が伸びにくくなり、血圧が上昇する原因にもなるので注意しましょう。

動きやすい服装で行う
普段着のままでストレッチをすると、衣服が体の動きを妨げる可能性があります。

より効果的に行うには、ストレッチ性に優れたヨガウェアの着用がおすすめです。


1日30分程度を目安に
1日あたりの時間は30分程度を目安とし、1つの部位だけではなく、複数の部位を万遍なく伸ばすようにしましょう。

しかし、全身を一気に伸ばそうとしてストレッチを長時間行うと、筋肉や関節に負担がかかって痛めてしまうことがあるため注意してください。

気になる部位を重点的にほぐしたり、日によって部位を変えたりしながら、少しずつこまめに行うのがポイントです。

毎日の習慣にする
ストレッチは、毎日続けることで効果を得やすくなります。時間を決めて、毎日同じタイミングで行うようにすると、習慣化しやすいでしょう。

特におすすめなのは、お風呂上がりのストレッチです。筋肉が温まった状態で血行も良くなっているため、体を無理なく伸ばしやすい状態になっています。

また、寝る前にストレッチをしてリラックスすることで、安眠効果も期待できます。

寝る前のストレッチ

寝る前のストレッチ
まずは、寝る前にストレッチをする主なメリットや効果を見ていきましょう。

リラックスできる
通常、体を動かすと心拍数や血圧が上がり、交感神経が優位に働きます。

しかし、ゆっくりとした動作で筋肉を伸ばす「静的ストレッチ」には、心拍数や血圧を下げ、副交感神経の働きを活発にするという、通常の運動とは真逆の効果があるのです。

1日の疲れを癒せる
ストレッチには、幸せホルモンと呼ばれる脳内物質、セロトニンの分泌を促す効果があります。寝る前にストレッチを行うことで、1日の疲れを癒すことができるでしょう。

また、ストレッチによって筋肉の緊張をほぐすと血流が良くなり、筋肉にたまった疲労物質の排出を促してくれるため、スポーツや仕事、家事などによって体が重たいと感じた日の締めくくりに行うのもおすすめです。

睡眠の質が上がる
寝る前にストレッチを行い、リラックスした状態で入眠することで、安眠効果が期待できます。

心と体のバランスが整うことで、自然な眠気を促してくれるでしょう。

ダイエットにも良い
寝不足の状態でいると、食欲を高めるグレリンというホルモンが分泌されるため、食欲が増してしまいます。

ストレッチによって睡眠の質が上ればグレリンの分泌を抑えられるため、ダイエットにも良い効果が期待できるでしょう。

また、ストレッチには血行を促進して基礎代謝をアップさせる働きもあるため、女性で悩んでいる人も多い冷えやむくみにも良いとも言われています。


副交感神経が優位になると、心身ともにリラックスできるため、寝る前の運動として適しています。ストレスの解消や慢性的な肩こり・腰痛の緩和にも効果が期待できるでしょう。

おすすめメニュー

ここからは、寝る前のストレッチとしておすすめのメニューを紹介します。1日30分程度、寝る前の時間を使って特に気になる部位から重点的にほぐしてあげましょう。

全身のストレッチ
まずは、全身の筋肉をほぐせるストレッチを紹介します。全身のストレッチの手順は、以下の通りです。

ベッドや布団に仰向けになる
両腕を上げて、バンザイのポーズをとる
両手と両足をゆっくり伸ばしながら、背伸びをする
背伸びをした状態で30秒キープする
もとの仰向けの状態に戻る
背伸びをするときは、手と足の指先が上下に引っ張られるようなイメージをしながら、息を止めないように注意しましょう。

首のストレッチ
目の疲れや首のこりが気になるときは、首のストレッチをするのがおすすめです。
首のストレッチの手順は、以下の通りです。

頭を右手で押さえながら、首を右に傾ける
左手を左肩に置き、首の筋肉が引っ張り合うように軽く押さえる
もとの姿勢に戻す
頭を左手で押さえながら、首を左に傾ける
右手を右肩に置き、首の筋肉が引っ張り合うように軽く押さえる
もとの姿勢に戻す
首を1周させる
強く引っ張りすぎると痛みを感じる場合があるので、気持ち良いと感じる程度にとどめておきましょう。

股関節のストレッチ
股関節のストレッチは、骨盤の歪みを整え、姿勢を良くするなどのメリットがあります。
股関節のストレッチの手順は、以下の通りです。

床の上にあぐらをかいて座る
両足の裏を合わせ、両手で包み込むように持つ
ゆっくり息を吐きながら、上体を前に倒す
背中が丸くならないところまで倒したら、その状態を数秒キープする
肘で太ももの内側を押して、股関節の周辺を伸ばす
もとの状態に戻す。

おすすめメニュー2

肩・腕のストレッチ
肩・腕のストレッチは、肩こりの改善にも効果が期待できます。
肩・腕のストレッチの手順は、以下の通りです。

腕を軽く曲げて、脇を開く
肘を上げて肩甲骨を寄せるようなイメージで、後ろに大きく肩を回す
肘を体の前まで回したら、前に向かって腕を伸ばし、返すように手を組む
腕を頭の上まで持ち上げて伸ばし、2〜3秒キープする
上半身のストレッチなので、寝る前にベッドに座りながら行うことも可能です。

足首のストレッチ
よく歩いた1日の締めくくりにぴったりなのが、足首のストレッチです。足の血行が良くなるので、むくみや冷え性の改善にも効果が期待できます。

足首のストレッチの手順は、以下の通りです。

ベッドや布団に仰向けに寝る
鼻からゆっくりと息を吸いながら、両方の足首を手前に起こす
口からゆっくり息を吐きながら、両方の足首をもとの位置に戻す
②〜③の動きを5~6回繰り返す
こちらも横になってできるストレッチなので、寝る前のちょっとした時間を使って取り入れることができます。

注意点

寝る前のストレッチにはたくさんのメリットや効果がありますが、やり方を間違うと眠気が覚めてしまうことがあります。

続いては、寝る前のストレッチで気を付けたいポイントを紹介します。

やりすぎは逆効果
寝る前のストレッチは、筋肉の増強やカロリー消費をするものではなく、体をほぐしてリラックスさせることを目的としています。

激しい動きや長時間行うのは交感神経を優位にして体が覚醒してしまうため、やりすぎには注意しましょう。

呼吸は深くゆっくりと
ストレッチ初心者の場合は、関節や筋肉を伸ばした姿勢をキープする際に、体の動きに集中してしまい、一緒に呼吸まで止めてしまうことがあります。

呼吸が止まると血圧が上がりやすくなるため、常に深くゆっくりと呼吸することを意識しましょう。

痛くなるまで伸ばさない
筋肉は、気持ち良いと感じる程度に伸ばすのがベストです。

痛みを感じるまで伸ばしてしまうと筋肉痛を引き起こす場合もあるので、無理をせずリラックスすることを重視してください。

まとめ

まとめ
ストレッチには多くのメリットがあり、定期的に行うことで身体と心に多くの良い影響を与えます。以下にその主なメリットをいくつか挙げます:

1. 柔軟性の向上
ストレッチは筋肉と関節の柔軟性を高めます。これにより、日常生活や運動中の動きがスムーズになり、怪我のリスクが減少します。

2. 血行促進
ストレッチは血液の循環を良くし、筋肉への酸素供給を増やします。これにより、疲労の回復が早まり、運動パフォーマンスが向上します。

3. ストレス解消
ストレッチは筋肉の緊張を和らげ、リラックス効果をもたらします。これにより、ストレスの軽減や精神的なリフレッシュが期待できます。

4. 姿勢改善
ストレッチは筋肉のバランスを整え、正しい姿勢を維持するのに役立ちます。特にデスクワークや長時間の座り仕事をしている人にとって、姿勢改善は重要です。

5. 怪我予防
ストレッチを行うことで筋肉や関節の柔軟性が高まり、運動前にウォームアップとして取り入れることで、運動中の怪我のリスクを減らすことができます。

6. 痛みの軽減
特に腰痛や肩こりなどの慢性的な痛みに対して、ストレッチは有効です。定期的なストレッチは筋肉の緊張を和らげ、痛みの軽減に寄与します。

7. 動作の可動域拡大
ストレッチは関節の可動域を広げ、より大きな動きを可能にします。これにより、スポーツや日常生活での動作が楽になり、パフォーマンスが向上します。

8. 精神的なリラクゼーション
ストレッチを行うことで、心身ともにリラックスできる時間を持つことができます。深呼吸を取り入れながら行うことで、さらにリラクゼーション効果が高まります。

ストレッチは日常的に簡単に取り入れられる健康習慣であり、運動の前後や朝晩のルーティンに組み込むことで、上記のような多くのメリットを享受することができます。