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心肺持久力トレーニングでパフォーマンスをあげる

運動の秋になりましたが、緊急事態宣言も延長され、このような情勢になり、日常が激変された方も少なくないはずです。しかしながら、一方では、この機会に、今まで出来なかった趣味やライフスタイルの見直しを行うことが出来て、今までよりも健康的な日々を過ごしている。と言う声も良く聞きます。

その中でも、学生時代やっていたスポーツを再度始められたり、また新しいスポーツに挑戦したりする方も増えているようです。昔を思い出し、まずは、走り込み(心肺持久力トレーニング)と頑張る方も多いようですが、そもそも、ランニングってスポーツを行ううえで意味があるのか❔という疑問をお持ちの方もいるようです。

もし走るにしても、どのように走ると効果的なのか❔身体の中ではどのような事が起きているのか❔など、を理解して心肺持久力トレーニングを行うと、効果はもちろんの事、傷害も予防出来ますし、成長を感じやすくなるので、楽しんでスポーツの為のトレーニングを行う事ができるようになります。皆さんで一緒に学んでいきましょう。

心肺持久力トレーニングの目的って❔

心配持久力トレーニングの目的
心肺持久力のトレーニングの目的とは何なのか❔そもそもなんで走るのか❔コーチに言われたから❔有名な選手がやっているトレーニングだから❔理由は様々だと思います。これまで、スポーツ現場では、的確な目標や理由が、あまり明確に指示されず、選手本人もとりあいず走るという感じで、コーチも選手からも、最も誤解・過小評価されやすいトレーニング1つと言えます。

トレーニングやスポーツを行う上で、適切な心肺持久力がなければ、トレーニング中や、試合、スポーツを行なっている途中、パフォーマンスは、体力と共に、次第に低下し、傷害のリスクも増加します。スポーツで言えば、試合中の前半と後半では、パフォーマンスに差が出てしまい、怪我もしやすくなるという事です。これは、トレーニング中にも同じ事が言えます。

ですから、学生時代に、走り込みをしていた事も、無駄ではなかったという事です。しかしながら、心肺持久力トレーニングとは、目的に対して、適切な量と適切な強度を科学的根拠にもとずいて行う事が大切です。そうする事で、パフォーマンスアップに各自につながり傷害も予防できるということになります。

心肺持久力トレーニングのエネルギーシステム

心肺持久力トレーニングを行うにあたって、様々な知識が必要となるが、今回は、その中から、掻い摘んでお話しをしていきたいと思います。まず、運動を行うにあたって、私達は、食べて物を小腸で吸収し、血液中に取り込む、それらをエネルギーとして使えるように分解したり、合成しながら、身体活動を行なっている。

身体の中での物質で作られるものも、あれば、食事からしか取れない物もある。そしてその取り込んだエネルギーを身体の中でプールしておき使いたい時に使えるという素晴らしいエネルギーシステムが身体の中に存在する。これらは、運動の時間、運動の強度などで、使われるエネルギーが変わってくる事を知っておくとトレーニングの効果が上がりやすい。

例えば、
有酸素系は、空気から酸素を取り込んで肺・血中に送り、活動している筋肉で糖質や脂肪を酸化(燃焼)する。安静時、低強度の運動時に活用される代謝システム。酸化系システムは、呼吸器系、心臓血管系、筋系、内分泌系と関わる。
無酸素系は、無酸素性代謝は、酸素のない状態で糖質を代謝し、エネルギーを産生する能力。運動強度が高くなるにつれて、活動している筋線維のミトコンドリアより、多くの酸素を送り、ATPを作らせる。

心肺持久力のトレーニング強度

心配持久力
心肺持久力のトレーニング強度においては、心拍数が重要なポイントになります。現在、スポーツをされている方もダイエットとしてランニングをされている方も、このあたりの運動強度の設定が上手くいっていないケースがあります。なるべく効率よくトレーニングを行う為には、必要な知識になりますので、確認をしていきましょう。

◉最大心拍数
最大心拍数とは、最大限のストレス状況に置かれた時の、1分間の拍動回数(脈)の最高値の事をさします。この最大心拍を100
パーセントとした時に、何パーセントの割合でトレーニングを行うかが、運動強度を決定する指標になります。ただ、スポーツ心臓の方や、高齢者の場合は、考慮が必要なので、あくまで指標として捉えていきましょう。

◉最大心拍数の計算式はこちら
「220ー年齢」を行う事で、ざっくりとした最大心拍数を出す事が可能。年齢のみを考慮している為、あくまでガイドライン。
◉カルボーネン法
「220ー年齢」ー安静時心拍数×運動強度%+安静時心拍数=最大心拍数
こちらの計算方法は、より正確な最大心拍数を算出する事ができる。

目標心拍数

前項で述べたように、運動強度や量は、目的に沿った値を算出し、計画的に実施する事が必要です。その為には、目標心拍数を設定し、自身が得たい能力に合わせてトレーニングゾーンを分けて行く必要がある。これらは、1つのゾーンに頼らず、上手く組み合わせて行く事が必要になることは覚えておきましょう。

◉トレーニングゾーン
最大心拍数に対して、何%のトレーニング強度で実施するかを示した指標になる。
ゾーン1
最大心拍数に対して、65%から75%での心拍数が平均になるようにトレーニングを行う。
ゾーン2
最大心拍数に対して、80%から75%での心拍数が平均になるようにトレーニングを行う。
ゾーン3
最大心拍数に対して、86%から90%での心拍数が平均になるようにトレーニングを行う。

上記のように、最大心拍数を100%とした時に、上記のようなパーセンテージが、平均になるようにトレーニングを行うと、そのゾーンで得れる効果が獲得しやすくなります。

トレーニングゾーンの目的

トレーニングゾーンの目的
◉トレーニングゾーンの目的
○ゾーン1
最大心拍数に対して、65%から75%での心拍数が平均になるようにトレーニングを行う場合。
心肺機能の向上に重要な有酸素性能力の基礎を上げる。エネルギー産生の為に酸素・栄養素を貯蔵、供給させる能力を向上させる。ウォームアップやリカバリーで使用されるゾーン。

いわゆるニコニコペースにあたる。ダイエットをしている方は、多くがこのゾーンでのランニングをしているが、特徴としてプラトー(停滞)を起こしやすいゾーンのため、効果をあげるには、下記ゾーンなどの少し強度の高いトレーニングも入れると良い。

◯ゾーン2
最大心拍数に対して、80%から75%での心拍数が平均になるようにトレーニングを行う。
有酸素性、無酸素性にまたがるゾーン。アスリートには、下肢の筋力と共に、このゾーンで長時間持続する心肺持久力が必要となる。

◯ゾーン3
最大心拍数に対して、86%から90%での心拍数が平均になるようにトレーニングを行う。
インターバルトレーニングで用意られる。高強度な運動と筋活動の繰り返しによってスピード、パワー、無酸素性能力、また、疲労への耐性を向上させるゾーン。

トレーニングゾーンの特徴

◉ゾーン1
・低強度の運動です。フォーキングやジョギングなど。
・脂肪燃焼ゾーン、カーディオソーン、リカバリーゾンなどとも呼ばれるゾーン
・すぐにプラトー(停滞)を起こしやすいゾーンである。このプラトーを打破する唯一の方法は、トレーニング時間と頻度のどちらか、または両方を増やし続けること。

◉ゾーン2
・中高強度の運動
・無酸素性闘値の近く(このゾーンでは、長く動き続けることは困難なゾーンになる)
・脂質の代謝能力が向上する(脂肪燃焼の効果が上がるゾーン)
ポイント:ゾーン1に比べると、脂質の利用率は上がるが、強度が高いため総消費カロリーが高いため、脂質の燃焼には有効なゾーン。ゾーン1と並行してトレーニングメニューを組むと、ダイエットには有効になる。

◉ゾーン3
・高強度の運動であり最大運動量のゾーン
・30秒から60秒などのスピリントなど
・優れたアスリートでは3分から4分可能なエリア
・アスリートにおいては、1回から3回は、週に必要なトレーニングゾーンになる

このように、ゾーン毎の特徴を生かして、目的に沿ったメニューを組む事が、結果へ加速させる要因になります。

まとめ

まとめ
このように、心肺持久力トレーニングでパフォーマンスをあげるには、目的毎のゾーンでトレーニング行う事が重要であることは、ご理解いただけたかと思います。また、心肺持久力のトレーニング自体の重量性も同時に再考し、スポーツをされている方は、トレーニングメニューへ反映して頂ければ幸いです。

今回は、心肺持久力トレーニングの重要性や準備段階について記載をいたしました。実際のトレーニング内容については、様々なものがあります。

例えば、ベーストレーニング、インターバルトレーニング、リニアトレーニング、マルチディレクショントレーニング、競技特性別トレーニングなど、少しあげただけでも上記のようなメニューがあります。この点は、また後日、ブログに記載していきたいと思います。

一般の方は、まずは、傷害を予防しながら、もう少し走れたな、、というくらいの運動量から始め、身体を動かす気持ち良さを実感して頂ければ体質改善と共に身体の変化を感じやすくなるかと思います。その後、今回お伝えしたような事も考えて、段階的なアポローチをされてみてください。
このような内容をパーソナルトレーニング では、考慮した上でメニューを作成しています。お近くのパーソナルトレーニングジム へ1度ご相談してみるにも良いかもしれません。