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ケガの予防と回復の食事、貧血を防ぐ栄養素

ケガの予防と回復の食事、貧血を防ぐ栄養素
ケガの予防と回復の食事、貧血を防ぐ栄養素

2021年もあとわずか、世の中が慌ただしく人や車の流れも増えています。Defini(デェフィニ)のある福岡大濠も、クリスマスモードと共に日中から忙しく動いている方が多いように感じます。慌ただしい日常の中では、いつも出来ていたことが、出来なかったり、ふとした瞬間に怪我をしてしまったりと、悔やまれる場面が増えるのも事実。。。

アスリートも、一般の方も、年末で病気になったり、怪我をしたりするのは嫌ですよね❔なるべくこのリスクを減らすためには、まずは、筋肉を固めないように血流を良い状態を保ち、自分でイメージしている動作と実際の動作があっている事が大切だと思います。そのためには、コンディショニングの観点からのトレーニングを少しづつ行うことが必要です。

また、運動と同じくらい大切なのが、栄養と休養ですね。特に、年末は、食事が乱れることも多くしっかりとしたバランスの良い栄養が取れてない場合が多いです。また、疲労や寒さから貧血を起こす方も多いはずなので、今回は、この点の基礎知識をおさらいして行きましょう。

ケガの予防・回復を早める

ケガの予防と回復を早める
体の限界に挑戦し続けるスポーツ選手は、常にケガと背中合わにあるといってもよいでしょう。ケガの予防のためには、運
動、そして日頃からのトレーニングで頑強な体をつくっておくことが肝心ですが、体づくりは食生活がともなってはじめで
されることも覚えておかなければなりません。

なかでも打撲や捻挫、骨折、靭帯の損傷は、スポーツ選手にとってなじみの深いものです。カルシウム不足の弱い骨は、強い衝撃だけでなく弱い衝撃の蓄積による骨折(疲労骨折)の危険性も極めて高くなります。

ビタミンDはカルシウムの体内吸収を促進してくれる働きがあるので組織の治癒力を高めてくれます。ビタミンDは日光浴をすることでつくられるため、ケガをしていても太陽にあたることを怠ってはいけません。

「強い骨をつくるには、カルシムだけでなく、マグネシウムの摂取も必要です。アキレス腱・靭帯といった結合組織には日頃からたんぱく質が不可欠であり、筋肉の損傷予防にも筋肉を構成しているたんぱく質が重要になります。

これらの事柄は、予防の面だけでなく、ケガからの回復を早めるためにもいえることです。回復時にはケガによるストレスの解消も求められますから、ビタミンCの摂取も欠かせません。

コラーゲンとは❔

コラーゲンとは、ラテン語で「にかわをつくるもの」の意で、体内の結合組織の中に含まれるたんぱく質の一種です。コラーゲンは体内のたんぱく質のうち約3分の1を占め、骨の20〜25%、腱の85〜87%にもあたります。

体内でコラーゲンの合成を促進するものにビタミンCがあります。緑黄色野菜、グレープフルーツ、オレンジ、いちごなどを合わせて食べましょう。また、コラーゲンペプチドを含んだサプリメントも効果的です。

【コラーゲンの働き】
骨や関節の強化、痛みの解消
免疫機能を高める
病気やケガの回復を早める
【コラーゲンを多く含む食べ物】
トンコツスープ
スペアリブ
牛すじ
鶏の手羽先
鶏ガラスープ
貝類

骨折を防ぐ食事のポイント

骨折を防ぐ食事のポイント
◉骨折の予防・回復にはカルシウム
1日に必要とされているカルシウムの摂取量は成人で700mgです。ただし、カルシウムの吸収率は食品により異なるので、乳製品など吸収のよいものを中心に摂るとよいでしょう。

◉ビタミンDも重要
カルシウムの体内への吸収を促進してくれるのがビタミンDです。日光浴でもビタミンDはできますが、食べ物からも摂取しましょう。

《メニュー例》
・わかめご飯(乾燥わかめ、しらす干し、ごま)
・牛乳でつくるリゾット(ご飯、牛乳、チーズ)
・ほうれん草のごまあえ(ほうれん草、ごま)
・豆腐の納豆がけ(豆腐、納豆、ごま)
・豆腐のステーキ(豆腐、チーズ)
《メニュー例》
・レバにら炒め(レバー、にら)
・干ししいたけと高野豆腐の煮物

靭帯の怪我、肉離れを防ぐ食事のポイント

1・たんぱく質を積極的にとる
2・ビタミンやミネラルをとる
3・コラーゲンをとる
4・たんぱく質やビタミンCが含まれたサプリメントを利用する

足がつりやすい人は、ミネラルを十分に補給する。

試合中に突然、足がつってしまうと当然その後のパフォーマンスに影響が出ます。また、そのような経験が重なると思い切ったプレーができません。足がつる、つまり筋肉のけいれんが起きるのは、ウォーミングアップ不足、筋肉の柔軟性の欠如、疲れ、脱水症状などさまざまな原因が考えられます。

栄養面に関していうと、体内のミネラル不足と筋肉細胞の水分不足があげられます。筋肉の収縮に関わる、カリウム、カルシウム、マグネシウムといったミネラルが不足していると、足がつりやすくなってしまいます。

◉筋けいれんを予防するために
1・十分に水分をとる
2・ミネラル類をストックしておく

カリウムを多く含む食品
トマトジュース、バナナ、ほうれん草、メロン、キウイフルーツなど

貧血を防ぐ

貧血を防ぐ
貧血を防ぐ
貧血の中で最も症例の多いのが「鉄欠乏性貧血」。これは文字どおり、鉄が欠乏することによって起こる貧血です。鉄は血液中で赤血球のヘモグロビンや筋肉中のミオグロビンの成分で、酸素を運ぶ役目をしています。ヘモグロビンは、筋肉を使うことで発生する二酸化炭素を運搬するという働きもしていますので、不足すると動悸・息切れ・集中力の低下・運動中のスタミナ低下などを招きます。

一般に日本人の鉄の所要量は、成人で1日男性10mg、女性12mgとされています。スポーツ選手は発汗により鉄が失われるので、この1.5〜2倍は必要でしょう。女性のほうが所要量が多いのは月経などで血液が失われるためです。1回の月経で12〜15mgの鉄が失われるといわれています。

鉄だけではなく、たんぱく質も重要なヘモグロビンの構成要員です。ですから、貧血予防には鉄分とたんぱく質、さらに鉄の吸促進するビタミンCを十分に摂取することが重要です。さらに造血に関与する栄養素として、ビタミンB、葉酸、ビタミンB1ども十分摂るようにしましょう。

貧血の不安がある人は、血液検査によって自分の状態を認識しておくことも大切です。鉄は約70%が赤血球のヘモグロビンに、約4%が筋肉中のミオグロビンに含まれますが、残りは、肝臓や脾臓、骨髄に貯蔵鉄として蓄えられます。普段から鉄分の摂取が少ないと貯蔵されている鉄分も少なくなってしまいます。血液検査で赤血球やへモグロビン量の測定だけでなく、この貯蔵鉄の状態をチェックすることで鉄分摂取の意識を高めておきましょう。

なお、鉄の吸収を阻害する因子にタンニンなどがあげられます。鉄の吸収を考えると、コーヒー、紅茶、緑茶などは食後すぐに飲むのはさけた方がよいでしょう。

鉄には2種類ある

鉄には、動物性食品に含まれる「へム鉄」と植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」の2種類あります。この2種類の鉄の大きな違いは体内への吸収率。ヘム鉄のほうが高く15〜35%、非へム鉄は2〜5%ですが、非ヘム鉄は肉や魚などのたんぱく質をいっしょに摂取すると吸収率がアップします。またビタミンCはヘム鉄、非ヘム鉄の両方の吸収率を高めるので、食後のデザートとして、オレンジなどの果物を摂りましょう。

ヘム鉄⋯⋯レバー、牛赤身肉、卵、まぐろ、かつお、あさりetc.
非ヘム鉄⋯⋯⋯ひじき、大豆、ほうれん草、小松菜、切り干しだいこんetc.

貧血予防の食事のポイント

貧血予防の食事のポイント
◉貧血予防の食事のポイント
・鉄の多い食品を摂る
鉄の体内への吸収率は口に入れた量の約10%しかないので、意識して多めに摂りましょう。海草は毎日、貝類も1週間に1回、レバーも月に2〜4回くらいは食べる習慣をつけましょう。

・良質のたんぱく質を摂る
鉄とたんぱく質がヘモグロビンの主要成分です。

・ビタミンCの多い食品を摂る
ビタミンCとたんぱく質は鉄の吸収を助けてくれます。逆にコーヒー・紅茶・日本茶に含まれるタンニンは鉄の吸収を妨げます。

・ビタミンB群・銅を多く含む食品を摂る
ビタミンB:、ビタミンB12、葉酸は骨髄での造血機能を高め、銅はヘモグロビンの合成に関わります。

・鉄製の鍋・フライパンを利用する
鉄製の調理器具で調理すると鉄分が食品に移り、栄養素として体内に摂取されます。

<鉄の多い食品>

目安
・豚レバー 50g 鉄6.5
・鳥のレバー50g 鉄4.5
・わかさぎ80g 鉄0.6
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・豆腐 1丁 鉄2.7
・はまぐり佃煮 10g 鉄0.7
・あおやぎ 30g 鉄0.3
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・ほうれん草 1/4束 鉄1.4
・干しひじき 1食分(8g) 鉄4.4
・高野豆腐 30g 鉄 2.0
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・あさり 10個 鉄1.2
・そば(生) 130g 鉄1.8
・卵 1個 鉄0.9
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・しじみ 10個 鉄0.6
・鉄タブレット 1粒 鉄1.8
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※その他、鉄の多い食品
・牛肉、いわし、かき、かつお、煮干し、さんま、青海苔、黒きくらげ、納豆など
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《ビタミンB:の多い食品》
まぐろ、さんま、さけ、レバー、豚肉、バナナなど

《ビタミンB12の多い食品》
あさり、かき(貝)、レバー、いくら、にしん、牛肉など

《葉酸の多い食品》
レバー、牛肉、豚肉、ブロッコリー、ほうれん草、アスパラガス、トマト、芽キャベツ、じゃがいも、さつまいもなど

《銅の多い食品》
かき(貝)、レバー、かに、ナッツ類、きな粉など

鉄が少ない以外にも起こる貧血

貧血の原因といえば、「鉄欠乏」と考えがちですが、実は「銅」の不足も原因のひとつです。銅が不足すると血液中のヘモグロビンが減少し、赤血球自体が小さくなるために鉄欠乏性貧血を引き起こします。

コバルト(ミネラルの一種)や葉酸など、ビタミンB群が不足しても貧血は起こります。コバルトは葉酸などと協力して造血機能を担当しており、その機能がうまく働かないと「悪性貧血」になってしまいます。症状としては、体がだるくなる、めまい、動悸、息切れ、手足のしびれなどがあります。

また、「スポーツ性貧血」と呼ばれる貧血もあります。これは、激しいトレーニングに対して十分な栄養補給ができないために生じるもので、主にスポーツ選手に多く見られることから、こうよばれています。

ただし、スポーツ選手以外でも、極端なダイエットなどにより、必要な栄養素が不足して起きることもあるので注意が必要です。

※体調不良を改善する栄養素を知りたい時は、こちらの記事から。

まとめ

まとめ
ケガは、スポーツには付き物という言葉もありますが、ケガをしないような準備をしてケガをしてしまうのと、何も気にかけていなくケガをしてしまうのは、選手寿命を考えた時には大きな差となり、パフォーマンスに影響すると思います。

また、ケガをしてしまったら、即座に回復へ向かうように手順を踏むことをおすすめします。栄養と休養を整えて、出来る限りの運動を継続する事が大切なように思います。

冬場の時期は、シーズンインした時にベストパフォーマンスを発揮する為の大切な期間です。このような知識を頭に入れつつも、チャレンジングな日常を送り、良い結果を出せると良いですね。