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スポーツ別・栄養のポイント

スポーツ別・栄養のポイント
スポーツ別・栄養のポイント

福岡天神は、若干ではありますが春の匂いがします。近くにある大濠公園では、綺麗なお花が咲き始めています。ダイエット、体質改善など、様々な目的の中で、ランニングをされている方も多く、情勢が落ち着きませんが思い切りスポーツを楽しめる世の中になる事を願うばかりです。

さて、そんな中でも、来たるシーズンに向けて身体を仕上げにかかるのもこの時期だと思います。しかし、年始から調整を始めているアスリートにとっては、疲労も溜まる時期になります。運動だけでの疲労が蓄積しているのか、はたまた、栄養不足での疲労なのかなど、疲労の原因を知っているアスリートは強いと思います。

今回は、栄養や食事から見たスポーツ別、ケース別のポイントをまとめて行きます。自分の競技がなかったとしても、考え方を身につけるだけで、コンディショニングはよくなると思いますので、一読して頂ければ幸いです。

食事や栄養のケース別ポイント

格闘技
「練習で疲労して食欲がない」
◉食事の特徴と問題点
練習で疲れて十分な食事量が確保できないと、1日に必要なエネルギー量が補給できません。これではトレーニングにとり組んでもすぐにバテてしまうことになります。

また、食事量が少ないと、栄養素も十分摂取できないため、トレーニングによる疲れから回復することもできません。その結果、コンディションをくずし、さらに食欲が減退するという悪循環に陥ってしまいます。朝食を抜くのも大きな問題です。

◉改善のポイント
コンディションを常にベストな状態に保つためにも、欠食は避けなければなりません。練習で疲れて食欲がなかなか出ない場合は、間食を加え、食事の回数を増やすことにより、無理なく1日に必要な栄養素を摂取できるようにします。また、野菜は有色野菜を摂るように心掛けたり、みそ汁の具を多くするなどして、少ない量でも効率よく栄養素を摂取できるように気を配ることも大切です。

◉ポイント
原因は本当はエネルギー源の不足であるのに運動によってバテたと感じることが栄養面に問題があると言う事実を軽視しがちです激しいトレーニングを乗り切るためにも蚕食しっかり取り足りない分は感触で補うようにしましょう。

練習の途中でスタミナがなくなる(レスリングなど)

◉食事の特徴と問題点
バテはエネルギー不足から起こります。炭水化物が不足すると、体を動かすために必要なエネルギーが供給できず、パフォーマンスが低下します。この例では必要なエネルギー量を満たしておらず、カルシウム以外の栄養素が欠乏しているのが問題です。

エネルギーを生み出すために欠かせないビタミン、ミネラルも不足しています。特にビタミンB群は、炭水化物や脂質をエネルギーに変換する役割があるため、活動量の多いスポーツでは重要な栄養素です




◉改善のポイント
エルギー量を増やすために毎食のご飼を増やします。ビタミンB群の強化のた昼食、タ食のご飯をビタミン強化米に替えます。また、ビタミン、ミネラルが多く含まれる魚や肉、野菜をメニューにとり入れ、バランスよく摂取しましょう。

自宅で食事を摂るのが難しい場合には、ビタミン強化米の代わりに、ビタミンB群のサプリメントを補うのもひとつの方法です。

◉ポイント
練習や試合の直前は緊張や興奮から空腹を感じにくいこともありエネルギー不足に気づかない場合もあるのです練習前に時間がなくて十分な食事が取れない場合は30分前でも1に負担のかからないバナナやエネルギーゼリーでエネルギーを補給しましょう

食事量が少ない場合(水泳など)

水泳
◉食事の特徴と問題点
水泳はパワーとスピードが必要な競技ですが、練習の合間にレストタイムを要するので、消費エネルギーは意外と少なくなります。とはいえ食事量が少ないと、エネルギー源となる穀類や疲労回復効果のあるビタミン不足となり、バテの原因になるとともに、トレーニング効果も期待できません。

このケースでは、朝食、昼食、間食の食事量が少ないことがまず問題です。また朝食と間食のメニューは若い人によくみられるものですが、健康的とはいえない食生活だけに注意が必要です

◉改善のポイント
ご飯やパンなど穀類の量を増やし消費エネルギーに見合うだけのエネルギー量をしっかり確保します。さらに、ビタミンの豊富な野菜を中心に、食事内容も充実させます。スープに卵を加えたり、牛乳にプロテインパウダーを加えるなどして、たんぱく質も積極的に摂取しなければなりません。

◉アドバイス
ビタミンは食物から摂取した方が良い吸収を避ける他のミネラルや栄養素も含まれていることから相乗効果が期待できますまずは毎日の食事に野菜をバランスよく取り入れそれでもビタミンが不足するようであればサプリメントも利用しましょう

果物をかなり多くとり食べ方に偏りがある(バレーボールなど)

バレーボール
◉食事の特徴と問題点
ヘルシーなイメージが強いせいか、果物を多く摂る人がいます。果物は毎食摂ったほうがよい食品ですが、それだけでおなかが満たされ、ほかの必要な食品が摂れないようでは、栄養バランスがくずれてしまいます。特に筋肉の材料となるたんぱく質とエネルギー源となる穀類が不足するのが問題です。

◉改善のポイント
果物の量を減らし、たんぱく質源の食品と穀類を多く摂るようにします。減量を意識していても、必要な栄養素はしっかり摂取しなければ、効率よい体をつくり、最高のパフォーマンスを発揮することはできません。

太ることを気にしている場合は、油をひかえた豆腐料理や魚料理をとり入れるなど、食品選びや調理法を工夫して、たんぱく質源をしっか雀保します。練習で疲れてしまい、夕食に食欲がなかったとしても、果物だけで済まさずに、しっかり食事を摂ることが大切です。

◉ポイント
果物は試合の前や試合の合間にエネルギーを補給するには適していますがご飯やパン麺類のような主食の炭水化物の代わりにはなりません朝昼夕の3食ではご飯やパンなどの複合炭水化物をしっかりとりエネルギーを蓄える必要があります

エネルギービタミンB群不足の食事(陸上など)

◉食事の特徴と問題点
食事量も内容もほぼよい例ですが、あえて問題点をあげるとエネルギー、ビタミンB群が不足しています。また、夕食にたんぱく質源がないことも気になるポイントです。まだ改善の余地はあります。

◉改善のポイント
ビタミンB群を多く含む卵、牛乳をプラスし、ビタミンB1を補うために、ご飯を胚芽米にします。このほか、長距離選手にとって注意が必要なのは、鉄とたんぱく質の摂取でランニング中は、通常の2倍近い速立球が壊れていくので、鉄の損失が多くなります。

これは赤血球の材料となるたんぱく質と鉄を十分摂ることで予防できます。たんぱく質、鉄を多く含む食品を積極的に摂取するとともに、鉄の吸収を促進するビタミンCを含むフルーツも必要です。各栄養素を多く含む食品の知識を身につけて、料理に上手に加えるようにしましょう。

◉ポイント
鉄は体内に吸収されにくいミネラルですが工夫次第で吸収率を高めることができます例えばビタミンCと組み合わせて食べると言うのも良い方法です鉄の吸収を高めるためにも毎食果物を摂るように心がけましょう。

減量中の食事(ウェイトリフティングなど)

◉食事の特徴と問題点
減量しなければならない場合、ただ食事量を減らすことだけを考える人がいます。しかし、減量の基本は、摂取エネルギーは少なくしても、たんぱく質、ビタミン、ミネラルをしっかり摂るということです。

このケースの栄養分析の結果をみてみると、これらすべての栄養素が不足しています。このような食事を続けていると、体重が減るだけでなく、筋肉や体力の低下を招くことになりパフォーマンスに悪影響を及ぼすことが心配です。

◉改善のポイント
筋力そのものが重要視されるウエイトリフティングのような競技では、高たんぱく低脂肪になるように、魚や豆腐などの良質の植物性たんぱく質をとり入れることが欠かせません。また、ノーカロリーでミネラルや食物繊維が豊富なわかめ、ひじきなどの海草類を上手にとり入れ、食品数を増やすことも、栄パランスを整える意味で重要なポイントです。

◉ポイント
減量中に肉中心の食事にすると高タンパク質皇室になりやすく体脂肪の増加を招きます豆腐や納豆など低脂肪で良質のタンパク質を選んで食べましょうまたプロテインは低脂肪で栄養価が高いので栄養バランスを整えるのに役立ちます。

骨格が小さい選手の食事(体操など)

体操
◉食事の特徴と問題点
体格が小さく、消費エネルギーが少ないために食事の量も少なくなっています。食事内容を見てみると、主食となる穀類の摂取が少ないことがいちばんの問題です。

ご飯やパンなどの穀類を食べると太ると思い込み、ご飯を抜いた食事を摂る選手も多いようですが、これではエネルギー源となるブドウ糖を十分に摂取できず、トレーニング効果が上がりません。また、脂質の量が多く、ほかの栄養素
が少なくなっていることも問題です

◉改善のポイント
油を使った料理や菓子類をなるべく摂いようにすることで脂質の量を減らし、その分のエネルギーを炭水化物で摂るようにします。炭水化物は運動時のエネルギー源となり、パフォーマンスに影響を与える重要な栄養素です。スポーツ選手の場合は、エネルギー源となる栄養素(炭水化物と脂質)の摂り方には注意が必要です。体脂肪を増やさないためは、脂肪の摂取量をコントロールするが大切だということを覚えておきましょう。

◉アドバイス
大切なエネルギー源であるご飯も摂りすぎると体脂肪として蓄積されますしかし運動時のエネルギー源として最も適しているのは炭水化物です必要量を満たしていなければホーマンスに悪影響を及ぼす恐れもありますその点を覚えておきましょう。

まとめ

ご自分の行なっているスポーツが上記になかったとしても、要は、このような考え方を持つ事で、栄養に対して、何が良くて何が悪いのかを明確にすることができます。特に、学生アスリートなどは、まだまだ成長期といっても過言ではありません。

そのような時期に、適切な栄養を摂取することは、非常に大切ですし、大人になってからも、健康や体質改善をしたいなと思ったときに役に立ちます。

今の知識は、今だけのものではなく、将来の知識と基礎となる事を考えて、取り組んで頂ければ幸いです。また、今は自分の為にと思っていたことが、誰かの役にたつかもしれません。現状を計画的に把握し挑戦して行きましょう。