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ぎっくり腰

ぎっくり腰
ぎっくり腰

夏も間近になってきました。各地で、猛暑が続いております。熱中症になる前に、その日その日の体調に合わせて、水分補給をしっかりとして行きましょう。1日の目安では、2リットルの水分を補給するという定義が一般的ですが、昨今、湿度や気温、室内の温度などを調整するのに、時期による見方は調整が難しくなっています。

また、1日の温度の変化や、生活様式に変動が出ているために、今までどおり過ごしていれば、コンディショニングを整えることが出来るという感覚は、アップデートが必要になっていると思います。その時の身体の変化や日常の変化に敏感に対応し、対策を練って行くことが2022年の夏を乗り越えるテーマになるかもしれません。

そして、この時期に多くなるのがぎっくり腰です。コンディショニングを整えるトレーニングを行いながら、予期せぬ事態に対応していけるように、ぎっくり腰についての知識を少し深掘りして行きましょう。予防の観点から、自身の身体を見ることで、楽しい毎日を過ごすことが出来ると思います。

ぎっくり腰とは❔

ぎっくり腰とは❔
いわゆる「ぎっくり腰」は急に起こった強い腰の痛み(腰痛)を指す一般的に用いられている名称(通称)で、病名や診断名ではありません。

何か物を持ち上げようとしたとき、腰をねじるなどの動作をしたときなどに起こることが多いですが、朝起きた直後や何もしないで起こることもあります。

痛みの原因はさまざまで、腰の中の動く部分(関節)や軟骨(椎間板)に許容以上の力がかかってけがしたような状態(捻挫、椎間板損傷)、腰を支える筋肉やすじ(腱、靱帯)などの柔らかい組織(軟部組織)の損傷などが多いと考えられます。

しかし、下肢に痛みやしびれがあったり、力が入らないなどの症状があったりするときには椎間板ヘルニアや中年以上では腰部脊柱管狭窄症などの病気(疾患)の可能性もあります。

さらに、がんが転移して弱くなった背骨の骨折(病的骨折)や、ばい菌による背骨や軟骨(椎間板)の化膿など重大な原因が潜んでいることも時にあります。

通常ではない強い腰痛のときは病院を受診して正しい診断を受け、万が一にも重大な原因に対して手遅れにならないように注意する必要があると思います。

しかしながら、上記の状態は事がおきてしまった時のお話になります。そうなる前に、事前に予防をできるだけして行きましょう。

ぎっくり腰になる要因

ぎっくり腰の主な原因は、身体の機能低下(姿勢、習慣、過緊張、筋力、柔軟性低下)と言われています。

例えば、運動不足による筋の弱化や柔軟性の低下はぎっくり腰を引き起こす要因となります。

また、姿勢不良や長時間の同一姿勢、繰り返し動作によるそれぞれの筋肉の過活動(過緊張)によって機能不全の状態になっていると、荷物を持ち上げたり、椅子から立ち上がったりなどの何でもないような普段の動作に対応しきれず、腰の筋肉や関節、筋膜を痛めてしまいます。

その他、ストレスや環境、季節要因によっても機能不全状態になりやすいため、注意が必要です。


姿勢、習慣、過緊張、筋力、柔軟性低下と示していますが、毎年同じような生活をしていても、生活の変化や、年齢によって、どんなにトレーニングを積んでいたとしても、今までとは違う身体になっていることを気にかける事が必要になります。

わかりやすいのが、柔軟性の低下です。毎年同じようにトレーニングや日常を繰り返していても、筋肉が収縮するスピードは上がって行きます。ですから、トレーニングにも変化をつけて対応して行く事が必要になります。

ですが、ここで、トレーニーとしては、強度を下げていることになるのではないか❔と不安になる方も多いと思いますが、トレーニングのコンセプトが、自身にあったトレーニングであれば、メニューの変更は当然であり、また、この時間を過ごすことで、これまでと同じトレーニングをまたできるようになったりします。

ぎっくり腰で言えば、自分に当てはまる要因を把握、分析して、トレーニングに生かして行く事が必要だと思います。

ぎっくり腰はどんな時になりやすい?

ぎっくり腰はどんな時になりやすい?
長時間同じ姿勢を続けた後、急に姿勢を変えたときや、普段やらない動作や姿勢をしたときや、お風呂掃除や床掃除など中腰で動作を続けた後、姿勢を変えたときになりやすいのが代表的ではないでしょうか❔

気候変化(暖→寒 寒→暖)
ストレス(心理的、身体的) …など
基本的には、ぎっくり腰は姿勢の悪さや筋肉の過度な緊張状態などによる「機能不全」という状態がベースにあります。
また、過度にストレスがたまった状態になることや、季節の変わり目などの気候の変化によっても、ぎっくり腰を発症することもあります。

ぎっくり腰は寒い時期になるものだと思われがちですが、実は発症が一番多いのは「季節の変わり目」です。
ぎっくり腰は、寒暖差によって血流不安定になる事で、腰の筋肉や軟部組織が凝り固まりやすくなり発症してしまうため、季節の変わり目を意識しておくことも、ぎっくり腰の予防にもなります。


◉ぎっくり腰予備軍?
姿勢の悪さや筋肉の過度な緊張状態などによる「機能不全」という状態がベースとなるぎっくり腰。
姿勢の悪さだけでなく身体のゆがみや体重増加などの生活習慣によっても引き起こされるため、あなたもまだ発症していないだけの「ぎっくり腰予備軍」かもしれません。

◉例えば以下のような内容に心当たりはありませんか?
運動不足:筋力、柔軟性の低下や動作がパターン化してしまっている。動作の多様性がない。
姿勢不良:一定の筋や関節に負荷、負担がかかっている。
環境の変化:出産、体重増加、テレワーク
少しでも心当たりがあるのであれば、あなたも「ぎっくり腰予備軍」かもしれません。

ぎっくり腰の予防法

痛める前から腰の周囲に違和感を覚えているかたは要注意です。ぎっくり腰を発症しない為には、生活習慣の改善を通じて、腰回りの機能を改善する事が必要となります。

・機能改善
体幹トレーニングなどで体幹(コア)の安定性を高める
ストレッチなどで股関節や大腿部の柔軟性を高める
様々な運動、動作をおこない、共同運動パターンを増やす
ピラティスやトレーニングで猫背、反り腰、受け腰といった脊柱のアライメントを修正する

・習慣改善
一日中、同じ姿勢、同じ動作にならないように体操を取り入れる
心理的なストレスを解消する
運動習慣を作る
入浴やストレッチなど日ごろのケアを行う

などが、挙げられます。Defini Personal Training で言えば、こんな時は、ピラティスを定期的に行う事で、柔軟性をあげる事ができます。柔軟性を挙げつつ、トレーニングを行うとさらに効果的になります。
多様性のあるトレーニングを心がけて行きましょう。

ぎっくり腰になってしまったら。。。

ぎっくり腰になってしまったら。。。
もしぎっくり腰になってしまったら、基本的に動かせる範囲であれば動かした方がいいのですが、もし動かすのが無理であれば、痛みのない姿勢を取りましょう。

寝ている方が楽なら、痛みのない姿勢で横になり、座っている方が楽なら、高い椅子で背もたれにクッションなどを入れて座ると良いでしょう。

◉ここがポイント
ビニール袋か氷嚢にブロックアイスを10個~15個程度と水を少量いれ、空気を抜いて患部に当てるアイシング(※あまりに冷たいようならタオルを一枚かませる)を15分程度したり、コルセットなどお持ちなら、座ったり、歩行するときに腰が安定するように巻いておくことをおすすめします。

ぎっくり腰になったら、安静にしないとだめなのか❔
ぎっくり腰は患部に炎症反応が発生しているので、72時間程度は安静にし、アイシングなどの疼痛コントロールをおすすめします。安静にする際は、痛みのある患部を上にして横向きでエビの様に丸くなって寝ると痛みを緩和します。もし抱き枕があれば使うのも良いでしょう。

椅子に座る場合は、なるべく座高の高いものがおすすめです。ふかふかのソファーや低い椅子はNGです。
症状や疼痛レベルにもよりますが、あまり長く安静にしすぎると廃用性萎縮、筋力・柔軟性の低下を招くため、可能な限り早い段階でストレッチや運動療法を専門家の指示のもと行いましょう。

動けるようになったら、病院へ行きまずは診察を受けることをお忘れなく。。。

◉インナーマッスルとアウターマッスルがきになる方はこちらから◉

まとめ

まとめ
このように、ぎっくり腰は、季節の変わり目になりやすいので、事前にトレーニングメニューを変更したり、違和感がある場合は、適切ね運動療法を選び、コンディショニングしていけると良いですね。

特に、スポーツをされている一般アスリートの場合は、運動をおこなう事で、血流も良くなり、また交感神経も優位に働き、スポーツ後は、なんとなく腰に違和感があっても、大丈夫かなーという気持ちになりやすいです。

しかし、腰の根本的な原因が解消されたわけではなく、、、なかなか難しい部分はありますが、GOLFなどを楽しんだり、野外スポーツを楽しんだあと、すぐに車にのって帰宅するのではなく、できるなら、少しクールダウン、整備運動をしてから帰宅するように心がけて行きましょう。

これも、一瞬面倒だなと感じるのですが、長くスポーツを楽しみ、人生を活力する為のポイントになります。
是非、試してみてください。