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海外におけるパフォーマンス栄養学

パフォーマンス栄養学でパフォーマンスをあげる
海外におけるパフォーマンス栄養学

秋になりました。運動の秋に続いて、かかせないのが食欲の秋。一般の方から、スポーツをされている方やアスリートまで、体重コントロールが難しい時期かもしれないですね。この時期になると、ネット記事に増えてくるワード、食欲の秋を乗り切るための食事とは、、食べすぎた身体を締める方法とは、〇〇ダイエット食事編などの記事をよく見るようになります。

日本人にあった食事の方法などは、よく記事になっているので、海外に目を向け、欧米では、パフォーマンス栄養学をどのように捉えているのか❔などを記載して行こうと思います。パフォーマンスをあげるための知識なので、その点を意識しながら見て頂ければと思います。日本でも共通する部分はたくさんあるので、参考にして頂ければ幸いです。

近年、運動を、頑張って、体質改善を行う方や、スポーツを楽しむ方などたくさん増えている思います。しかし、難しいのは食事です。ですから、少しでも知識を増やし、増やした知識をチョイスできるように、整理して行ければケースバイケースで、食事や栄養と向き合っていけるように思います。少し難しいですが、一緒に学んで行きましょう。

パフォーマンス栄養学

パフォーマンス栄養学
パフォーマンス栄養学とは❔
身体的パフォーマンスおよび競技パフォーマンス向上 のための具体的な食品や栄養素の選択、摂取のタイ ミング、摂取量を複合させた戦略の事をさします。つまりは、競技特性や、身体そのもののパフォーマンスを向上させるためには、栄養も目的によって使い分けて行く必要があるという事になります。その点を考えながら学んで行きましょう。

パフォーマンス栄養学で得れる事
◉ 適切な栄養を補給する事で、疲労を遅らせ、エネルギー貯蔵の回復を早める事が出来る為、次のトレーニングに向かうまでに完全な回復を見込めるようになる。そうする事で、傷害予防に繋がり、筋肉の同化を促進させる事が可能になる。

◉トレーニング中の免疫機能を安定させる事が出来る。バランスの良い栄養は、再生と分解を繰り返す細胞を活性化させる事が出来る為に、免疫機能を安定化させる事が出来るようになる。

◉競技を行うにあたり、栄養は、身体をつくるだけにとどまらず、脳の働きも促進させる為、手と目の協調性や集中力も高める事ができる。すなわちパフォーマンスを向上させる事が出来るようになる。

栄養に関わる

◉栄養に関わる仕事
日本では、栄養に関わるお仕事として、管理栄養士を筆頭に様々な民間資格も存在し、様々な方面で、一般の方から、競技者までをサポートしている。では、欧米ではどのような立ち位置で、栄養に関わるお仕事があるかを説明して行きます。大きい資格者としては下記があげられます。

◉登録栄養士・registered dietitians・
欧米の場合は、登録栄養士というお仕事が、法的に認められており、栄養学の専門的な分野を担当しているそうです。 栄養学は国家の資格で法的に管理されているので、地位も日本と比べると高いと言われています。そのぐらい、栄養に関わるお仕事は、人の身体に重要は役割を果たしているという事になります。

上記の事から、日本にいるアスリートも、栄養の個別評価、食事アドバイス、食事計画、 栄養素の推奨などは管理栄養士からみて頂くのが1番安心して、トレーニングに打ち込める事が考えられます。

しかしながら、こういった相談をするにしてもキッカケがない場合が日本では考えられます。日本の場合は、一般的なトレーニングジムにも、栄養学をしっかりと学んだトレーナーも増えてきているので、その点も考慮しながら、ジム選びを行うと、効果も上がりやすいかもしれません。

主要な栄養素

炭水化物、糖質
◉糖質
特に、持久的な運動時、糖質は主要な燃料となります。糖質は、身体の中に貯蔵できる仕組みがあり、この仕組みをカーボローディングと呼ぶ場合もあります。

少し、専門用語が、入りますが、糖質を溜めている筋グリコーゲンは主要な燃料です。 続いて肝グリコーゲン、血中グルコースが利用される事を覚えておくと、ネット情報などを見た時には、その意味がわかりやすいかと思います。

この筋グリコーゲンは2時間の運動で枯渇し、 肝グリコーゲンは15時間の絶食で枯渇します。 つまり運動前の貯蔵量が多いほど、長く動くことが出来るので、マラソンをされている方や、持久的なトレー二ングやスポーツをされている方、体質改善などを目指している方や、ダイエットの方なども、、、

まずは、動く体力を養う事でリバウンドもしにくくなります。ですから、食事は、バランスよく摂取して動く体力をつけて、それから色々な方法に挑戦して見ると、楽しいし長続きするようになります。是非、試して見てください。

血糖値

糖質
◉グリセミック指数/GI(血糖上昇指数)
食べ物や液体が循環する血中グルコースやインスリン分泌に与える影響 →消化・吸収率が重要な場合に便利な指標です。

◉高GI食品は急速に血中グルコースを上昇させる (それに反応し、インスリンも分泌される)
運動後のアスリートは筋の回復やグリコーゲンの補充を助け、素早く消化・吸収ができるような食べ物や飲み物を摂取すべきです(スポーツドリンクやポテトはGI値が高い)

◉低GI食品は血中グルコースがゆっくり上昇し、 インスリンの反応も鈍い(ミルクやリンゴは低GI食品)

上記のような知識を意識する事で、食品を選ぶ際の指標として頂ければと思います。身体の良さそうな健康食品が必ずしも目的にあっているとは限らないので、注意して行きましょう。

◉高強度の運動を90分以上持続させる競技のアスリートに最も効果がある摂取方法
グリコーゲンローディング(2-6日間が必要です)
→筋グリコーゲンの貯蔵を約2倍にできる 潜在的な持久力を向上させる 目的があります。
5g/kg/日で、3日トレーニング のちに、10g/kg/3日トレーニング のちに試合。

タンパク質

タンパク質
◉ 摂取量
→筋力・パワー系アスリートは、除脂肪体重を増やすため 1.6-1.8g / kg / 日を摂取すべき
それ以上の摂取による効果は証明されてないのが事実です。
→持久系アスリートは1.2-1.4g / kg / 日を摂取すべき →食事摂取基準では0.8g / kg / 日が目安
※筋肥大率を加速させるなら、トレーニング開始後3〜6ヶ月間 はタンパク質の摂取量をより多めにすると効果的になります。

◉プロテイン
・ホエイプロテイン
→牛乳製のチーズの副産物で、乳清を分離させたもの アミノ酸の合成が速いため、「速いタンパク質」と呼ばれる。アミノ酸の吸収が速いほど、分解を減らして合成の促進を 早めることができる

・カゼインプロテイン →牛乳やチーズが80%を占める、主たるリンタンパク質
アミノ酸の合成が遅いため、「遅いタンパク質」と呼ばれるが、この性質をうまく利用して、摂取するタイミングを考えると使いやすいプロテインでもある。

上記のように、タンパク質1つとっても、取りすぎや少なすぎることは、理想ではない。よく、プロテインを飲んだら太る。という事を言われることもあるが、適切に、ほかの食事とバランスを取り摂取することで、問題はないし、むしろ、筋肉量をあげ、代謝を向上させる手助けになるため、太りにくい身体を作る手助けをしてくれると考えて行きたいところだ。

脂質

脂質
◉脂質
脂質の役割は、日々のカロリー摂取量を助け、体温を調整し、 臓器を守り、脂溶性ビタミンやカロテンを吸収・運搬し、食べ物の味や舌触りを良くし、満腹感を与えるという役割を持っています。

運動開始15-20分後に脂質の酸化が始まります。運動強度が上がるにつれて、脂質の貢献は少なくなる 糖質の貢献度が高くなるためです。

◉ 脂肪酸のタイプ
・飽和脂肪酸→動物性脂肪(全乳、チーズ、ラード、バター)
→トロピカルオイル(パームオイル、ココナッツオイルなど

◉一価不飽和脂肪酸
→オリーブオイル、キャノーラ油、アーモンド、アボカドなど

◉多価不飽和脂肪酸
→植物性や魚の油など →エイコサノイドの合成が主な役割です。

◉脂肪酸のタイプ
「エイコサノイド」
→炭素数20の必須脂肪酸の酸化で作られる

◉シグナル伝達分子
→炎症や免疫、ホルモン機能、中枢の司令伝達など複雑な制御をしている。

◉ 1日のエネルギー摂取の20-35%が目安
→米国の男女平均は32.8% →米国のガイドラインでは、飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸から、それぞれ10%の摂取を勧めている

◉15%の低脂肪食は20-25%の通常食に比べて、 パフォーマンス向上は見られなかったという研究結果があります。

まとめ

今回は、3大栄養素を中心に、その働きと効果を記載しました。これらは、パフォーマンス栄養学の一部にすぎません。ですから、今後も、パフォーマンス栄養学については、記載をして行きたいと思います。むしろ、このほかの知識というのが、意外に知られていない部分だったたりします。

まずは、大枠を捉えた中で、細かい部分に手を伸ばすことで、ここの食事を見直し、パフォーマンスアップや、体質改善にいかして頂ければと思います。

このブログが、栄養素に付け加えて、パーソナルトレーニング や、休養の取り方などを、専門家に相談しながら、ここにあった物を見つけることができるヒントになれれば幸いです。