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低体温と冷え性

低体温と冷え性
低体温と冷え性

福岡天神近くの大濠公園は、桜が開花しました。このまま、雨も降らずに入学式では、桜満開の下で写真が取れると良いですね。新学期が始まったり、新しい職場環境になったりと、春は何かと環境が変わりやすくなります。特に、体のコンディショニングも崩しやすい時期になるので、注意して行きたいですね。

そこで、コンディショニングをはかるために目安になるのが、体温です。体温と病気を関連づけて考えるようになったのは18世紀に入ってからで、ウィーンやパリの医師達の間で病人の体温の測定が行われるようになり、定期的に患者の体温を測ることの重要性を提唱したのはドイツのカール・ヴンダーリッヒという方だそうです。

このように、体温の歴史は古く、体温から見た健康を関連づけた内容が世の中に出回るようになってから、当たり前になっている体温測定のメリットをおさらいして見たり、年齢、性別、環境でも変わってくる個人個人の適性体温を把握する事で不調に気づくことが出来るようになると思います。今一度おさらいをして行きましょう

そもそも体温って何❔

そもそも体温って何❔
体温は身体のなかで起きている代謝の結果として発生する熱産生と、体外に逃げていく熱放散のバランスの結果、一定の範囲に調節・維持されているもので、生命の維持に欠かせないものという事が、良く言われている事です。

私たちは、普段、食事をしたり、運動をしたり、睡眠をとったりしています。その中では、基礎代謝や、新陳代謝、食事誘導性熱代謝などを常に行うにあたり、体のなかで必要な栄養素を分解し、細胞が活動する時に必要なエネルギーに転換されたりしています。このような体のなかで起きている化学反応のことを代謝といいます。

その代謝の過程で熱が発生しています。発生した熱は、発汗などを通して、周囲の環境に逃げていくため、体のなかの温度が上がりっぱなしになることはありません。熱産生と熱放散のバランスが取れていると、体温は一定に保たれるそうです。

◉体温が上昇する時。
簡単にいうと、熱産生が熱放散を上回ると体温は上昇します。しかし、人間には、体温を一定に保つ調節機能が備わっています。体の中の代謝には、酵素とたんぱく質が関係しています。酵素が効率よく働く温度の範囲はあまり広くなく、温度が高すぎても低すぎても効率よく代謝を行うことができません。このため、私たちの体は酵素が働きやすい一定の温度を維持できるようになっています。このような働きが体温調節です。

人間は、環境に合わせて体温調節する機能が備わっていて、10℃や20℃の気温変化なら順応して生活することができます。ただし、体温そのものの変化の許容範囲は、そんなに広くありません。体温が34℃以下になると低体温症になり生命の危機となります。逆に43℃を超えて生存することも難しいとされています。このように体温調節は、私たちが生きていくうえで、どうしても必要な、そしてとても重要な機能なのです。


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低体温って何❔冷え性とは違うの❔

◉冷え性とは
「冷え性」は、人が寒さを感じない程度の温度環境で、手足や下半身などが冷えて、つらいと感じる自覚症状のこと。指先などが冷たくなっていても、身体の中心部の温度は正常なことが多くあると言われています。

◉低体温とは
「低体温」は、深部体温(脳や内臓など身体内部の温度)が下がってしまうことをいいます。怖いのが、自覚がないまま進むのが「低体温」です。深部体温が35度以下になると、激しい震えや、判断力の低下などの症状があらわれ、「低体温症」と診断されるそうです。

体温が下がるにつれ、筋肉の硬直、脈拍や呼吸の減少、血圧の低下などが起こり、死に至ることも。自覚がないまま進行することもあるため、高齢の人や、寒い中屋外作業をする人は注意が必要です。


◉低体温が身体に与える影響
低体温が身体に与える影響36度未満の軽度低体温でも、免疫力が低下し、感染症や脳血管障害、糖尿病など、身体に様々な不調が出やすくなる可能性があるといわれています。疲れやすくなったり、風邪をひきやすく、また風邪がなかなか治らないといった症状も。肺炎やインフルエンザのリスクも高まります。

冷え性って何❔

冷え性って何❔
◉冷え性って何❔
冷え性とは、血流が悪くなることで起きてしまう症状の一つです。 血行が悪くなると身体に必要な酸素・栄養素が行き届かなくなってしまうだけではなく、蓄積されている老廃物も排出されなくなります。 そのため、冷え性になると色々な不調が現れやすくなります。 中でも、「手足の冷え」はよく見られる不調の一つです。

◉なぜ冷え性になるのか
運動不足による筋肉の減少、ストレスなどによる自律神経の異常、さらには高齢者では動脈硬化による血流障害など生活習慣に大きく依存しているそうです。また、冷たいものを飲んだり、身体を冷やすような食べ物といった食習慣により、内臓血流を低下させることも知られています。

また、身体が冷えると、体温を37度前後に保つために、四肢末端や皮膚表面の血管を収縮させることで熱の放散を防ぎ、中心温度を上げ、生命活動を維持するために必要な酵素や内臓の働きを維持するように働きます。

このように冷えは生活習慣の表れであり、生活習慣の乱れが冷え性の原因と言っても過言ではないでしょう。以上のことから、冷え性の改善には運動、食事、睡眠など、生活の根底を見直すことが何よりも大切です。

低体温と冷え性を予防しよう。

低体温と冷え性を予防しよう
ここまで、低体温と冷え性の違いについては、ご理解頂けたと思います。では、これらを、改善、予防していくためには、どのようなことをして行ったら良いのか❔また、そのポイントを抑えて行きましょう。

◉低体温の予防
低体温は、明らかな病的原因がない場合、体を冷やさずに温める生活をすることで改善される。
●入浴…1日1回はお風呂に入って体温を上げます。大切なのは、毎日続けることです。シャワーではなく、必ず湯船に漬かりましょう。5分でも10分でもOK。

●スクワット…下半身の脂肪が落ちるとともに、必要な筋肉も付くので、ふくらはぎや太もも、腰などが引き締まった下半身をつくりながら、血行を良くすることができます。

●さゆ(一度沸騰させ、人肌程度に冷ましたお湯)を飲む…朝は1日の中で最も体温が低い状態なので、冷たい水を飲むと体温が下がり過ぎてしまいます。朝は冷たい水ではなく、さゆを飲みましょう。夜寝る前にもさゆを飲むことで体が温まります。

●腹巻き、カイロ、湯たんぽ…女性に限らず冷えは大敵です。寒い季節は、体を冷やさない工夫をしましょう。女性がズボンの下にタイツをはくように、男性もズボン下用の下着を1枚増やすことをお勧めします。

◉冷え性の予防
●服装に気をつけ温める
当然ですが、冷たい外気にさらされるほど表面から熱がうばわれ、正常の人も冷えを感じます。周りの環境に合わせて露出する部分を減らし、きつめの靴下やジーンズなど体を締め付けるものは末梢の血流を妨げる恐れがありますし、吸湿性の悪い下着は汗でかえって冷えることもあるので注意が必要です。

●運動する
運動することで身体活動量が上がるので、運動による熱産生やエネルギー消費量が上がります。さらに筋肉量も増えて末梢の循環も良くなり、安静時のエネルギー消費量にも変化がでることが報告されています。特に女性の場合はもともとの筋肉量も少なく、基礎代謝量も男性に比べて落ちるので特にオススメです。

●生活リズムを一定にする
体温調節において欠かせないのが「自律神経」の働きです。自律神経は活動をうながす「交感神経」とリラックスしている時に働く「副交感神経」の2種類があります。通常は活動的な日中に交感神経が働き、身体を休める夜中に副交感神経が働きます。しかし、生活リズムが普段夜型になっている方や不規則な方は「いつ活動的になればよいか」体がわからなくなり、自律神経がうまく働きづらくなります。最も欠かせないのは「睡眠」です。

●ストレスをためない
生活リズムと関連していますが、慢性的にストレスが続いている状態は、過度な「交感神経」の緊張をもたらします。なかなかストレスをゼロにするのは難しいですが、ストレスをためず発散する場を作るようにしましょう。

●食生活の見直し
さまざまなビタミンやミネラルの不足は、冷え性の原因にもなり代謝の低下につながります。偏った食生活や無理な食事制限は冷え性につながるので、一度食生活も見直した方がよいと思います。特に代謝にかかわるビタミンである「ビタミンB群」の他、貧血の原因になる鉄分やビタミンB12・葉酸などは大切です。

まとめ

まとめ
このように、体温を意識する事で、コンディショニングの変化に気づく事ができるようになります。ちなみに、体温を1度上昇させる事ができれば、当然ではありますが、免疫力もUPし、睡眠も深く取る事ができるようになり、自律神経も整います。

体温について調べ、予防や、改善の観点で体温を見ていくと、低体温、冷え性など様々な症状の中で、共通点がいくつも出てきます。規則正しい食生活、適度の運動、睡眠、身体を冷やさない、ストレス解消という内容です。わかっているようで、なかなか出来ない日常の習慣が、体温を奪い、不調へと導いていたことに気づかされます。

今からでも、まずは、出来ることからコツコツと行う事が、様々な事に挑戦できる心と身体をつくり、健康で、綺麗な体を手にする秘訣だと感じます。