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日光浴

日光浴
日光浴

福岡天神は、寒さが戻って来ており肌寒い日が続いています。寒い冬に加えて、コロナの感染者が多い時は、自粛をしたり、この三年間で生活様式に変化が出ることで外にでかけるのが、少なくなった方も多いのではないでしょうか❔

一方で、そのような事態に気がついている方の中では、リトリートにハマる方も多いようです。現実の世界から少し離れた自然豊かなところへ足を運び時間を忘れて時を過ごすことを言うそうです。しかしながら、時間に余裕がない方や子育て世代のママや、働き盛りのビジネスマンには人ごとのように聞こえるのも事実。

そこで、ご自宅のベランダで、または、通勤途中でもできる日光浴について調べて行きます。普段の生活の中に、少しだけ自分だけのオリジナルなお気に入り時間を作るのもリトリートへとつながる第一歩かもしれません。時間のない方、是非1度考えて見てください。

日光浴

日光浴
フィンランドやスウェーデンなどの北欧諸国では、日照時間が短くなる冬季になると、気分が落ち込む、体がだるい、疲れやすいなどの抑うつ状態となる「季節性うつ(SAD)」が古くから問題になっています。

これは冬季うつ病とも呼ばれ、日本でも日照時間が減る梅雨の時期や冬になるとSADになる人が多くなるそうです。
一般的にSADは、脳内で分泌されるセロトニンやドーパミンといった神経伝達物質の不足で引き起こされるといわれていますが、日照不足により、皮下で十分なビタミンDが作られなくなることも一因と考えられています。

日光浴と密接な関係があるセロトニン、ビタミンDが、仕事をする上でどのように関係するそうです。


幸せホルモン「セロトニン」
人は、ストレスを軽減させるために脳内に神経伝達物質のセロトニンを分泌しています。セロトニンとは脳を活発に働かせる神経伝達物質のひとつで、別名「幸せホルモン」とも呼ばれています。

セロトニンを増やすためには、日光浴をはじめ、適度な運動、バランスの良い食事を摂ることが必要になってきます。セロトニンが増えることで、ストレス解消や集中力アップ、気持ちが明るくなるなどの効果が期待できるといわれています。

逆にセロトニンが不足すると、慢性的なストレスや疲労、不眠、仕事への意欲低下、協調性の欠如、うつなどの症状がみられる人もいます。


日光ホルモン「ビタミンD」
日光浴でストレスが消える!? 日向ぼっこ効果で仕事効率アップ
日光浴をすることで、体内でビタミンDも作られます。ビタミンDは、カルシウムの吸収を助けて骨を強くし、骨粗しょう症の治療に使われることで知られています。免疫の機能を調整・維持するなど、体の中でホルモンのように働いて、体中の細胞にさまざまな指令を出す、重要な働きを担っています。
ビタミンDは、このように多彩な働きをすること、そして紫外線を浴びて皮膚で作られることから、別名「日光ホルモン」ともいわれています。

しかし、日本人のおよそ半数が、ビタミンDが欠乏している状態と推計されています。その理由としては、美白を意識して日焼け止めを塗ったり日傘を差したり、夏でも手袋をするなど、現代人は、紫外線の悪影響を恐れて、日光を過剰に避けるようになっているためです。また新型コロナウイルスの影響で外出を控える人が多くなり、さらに日光不足が心配されています。

個人によって異なりますが、ビタミンDの欠乏が関連していると考えられている疾患には、がんや認知症、アレルギー疾患、感染症、精神障害(うつ病、季節性うつ、自閉症、統合失調症)などが挙げられています。ビタミンDのサプリメントを摂取することで花粉症の症状が緩和される人が少なくないことも知られています。

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日光浴のすすめ

心とカラダを元気に保つ日光浴のすすめ

日光浴でストレスが消える!? 日向ぼっこ効果で仕事効率アップ
日光浴の正しいやり方をマスターすれば、あらゆる効果が実感できる可能性があります。ストレスを感じている、仕事に対してやる気が出ない、イライラしがちなどを感じている人は、今日から日光浴の効果を意識して生活してみましょう。

■春・夏の日光浴は1日15分程度を目安に
時間帯は正午前後がおすすめ。午後は紫外線量が増えるので注意が必要となります。熱中症にならないよう気を付けながら、日陰での日光浴でも構いません。ただし、赤くなるまで日光浴をしてしまうのは、浴び過ぎている証拠。個人差もありますから、日焼けしやすい方は、短い時間からはじめてみるようにしましょう。

■秋・冬の日光浴は1日30分程度を目安に
秋冬は紫外線が少なくビタミン生成が難しい季節といわれています。春・夏よりも長く30分程度、日光浴をすることをおすすめします。

■日焼け止め
日焼け止めを塗ることで、ビタミンDは生成されにくくなりますが、気になる方は、面積が少ない顔だけ日焼け止めを塗るようにしましょう。どうしても塗りたい場合は、ビタミンD合成に必要な紫外線だけを通す、特殊な日焼け止めも開発されていますので、検討してみましょう。

■外出をして日光浴を
日光浴をして紫外線のUVB波に当たることで、ビタミンDは生成されます。ですから、日当たりがよくても窓際ではガラスで紫外線がブロックされてしまうので、ビタミンDは生成されないのでご注意が必要です。
ランチに出かける、休日にはウオーキングやガーデニングなど、外に出て日光浴をすることをおすすめします。

食事でセロトニンやビタミンDを補給

食事でセロトニンやビタミンDを補給
食事でセロトニンやビタミンDを補給

日光浴でストレスが消える!? 日向ぼっこ効果で仕事効率アップ
日光浴以外でセロトニンを補給する場合、乳製品、大豆製品、バナナなど、セロトニンの原料であるトリプトファンを多く含む食品を摂ることをおすすめします。

ビタミンDを含んでいる食品には、魚類、キノコ類などがあります。
また、ビタミンDは、サプリメントから摂ることもできます。ただし、ビタミンDを高単位で摂取することにより、ビタミンAが欠乏してしまうケースがあります。

ビタミンAが欠乏するとドライアイ、ニキビの原因になることもありますので、ビタミンAも一緒に摂取することを心がけましょう。食事では、レバーやうなぎなどに豊富に含まれていますが、こちらもサプリメントで摂ることができます。

ただし、心身の健康にはバランスの良い食事が基本となります。偏り過ぎず、補うようにしましょう。

効果

日本ではあまり習慣化されていない日光浴ですが、北米などの海外では非常にポピュラーな健康法のひとつです。
太陽光を浴びるとどのような効果や効能があるのか解説していきます。

①丈夫な骨や歯を作る
太陽光に含まれる紫外線を浴びると、体内のビタミンDが活性化します。丈夫な体を作るうえで欠かせないビタミンDには骨の材料となるカルシウムの吸収を促進する働きや、骨の新陳代謝をサポートする役割があります。

②免疫力アップ
太陽光によって活性化したビタミンDは免疫力アップに効果的です。
免疫力が上がると、ウイルス・細菌・カビなどのさまざまな病原体から体が守られるため、病気の発症や重症化を抑えられます。また、生活習慣病の予防にもなります。

③心が安定する
太陽光を浴びると、セロトニンという神経伝達物質が分泌されます。心のバランスを整える働きがあるセロトニンは幸せホルモンといわれ、朝に多く分泌されます。
またセロトニンは、睡眠の質を高めるメラトニンという物質の基であるため、生活リズムを整える役割も担っています。

生活リズムと心の安定は深い関わりがあるため、ストレスがたまっている方、睡眠不足の方は、朝に太陽光を浴びるのがおすすめです。

セロトニンに注目

セロトニンに注目
セロトニンには様々な作用があります。主な作用は以下の通りです。

脳を覚醒させる・身体の活動性を高める・痛みを抑制する・食欲をコントロールする

姿勢をまっすぐ保つのをサポートするセロトニンにはストレスを軽減させる作用もあります。
理由は、脳の偏桃体という部位に働きかけるためです。偏桃体は恐怖・不安をつかさどる器官です。
セロトニンは偏桃体の興奮を鎮めることで、恐怖・不安などを和らげます。結果、脳はストレスを感じにくくなるというわけです。
ストレスが軽減されることで、うつ病や自律神経失調症の予防も期待できます。

セロトニンとメラトニンの関係性
セロトニンは、メラトニンという物質とも深いかかわりを持ちます。メラトニンは眠気を催す脳内ホルモンです。
メラトニンとセロトニンは拮抗関係にあります。たとえば、セロトニンの分泌が盛んになる昼間はメラトニンの量が減少します。

夕方以降はセロトニンの分泌が抑制されるため、反対にメラトニンの分泌が活性化します。
昼間のセロトニンの分泌量が多いほど、メラトニンの分泌量も多くなります。理由は、メラトニンはセロトニンから作られるためです。

つまりセロトニンが少ない方は、メラトニンの量も少なくなります。
すると夜間になっても眠気を催しにくくなるため、不眠症状があらわれやすくなります。
反対にセロトニンの分泌量が多いほどメラトニンが分泌されやすくなるため、質の高い睡眠を得やすくなります。

なぜ日光浴でセロトニンが分泌されるのか
日光浴がセロトニンの分泌を促すのは、セロトニン神経を活性化させるためです。
セロトニン神経とはセロトニン分泌に関わる器官です。
セロトニン神経は網膜が光を感じることで活性化します。
強烈な光ほど網膜への刺激も強くなるため、セロトニンが分泌されやすくなります。
強烈な光の代表格が太陽光です。

ちなみにセロトニン神経の活性化には、2500~3000ルクスほどの強さの光が必要とされています。
太陽の光は、曇りの日でも1万ルクス程度あります。
対して、一般的な家庭用の蛍光灯は500ルクス程度です。
つまり、蛍光灯の光ではセロトニン神経が活性化しにくいわけです。
セロトニンの分泌量を増やすには、屋外に出て日光を直接浴びることが大切です。

日光浴をする時間帯
日光浴をするのは午前中~正午までが適当です。おすすめは起床直後の日光浴です。
理由は、頭と体がスッキリと覚醒しやすくなるためです。セロトニンには脳と身体を活性化させる作用があります。
起床直後に頭がボンヤリしているのは、睡眠中のセロトニン量が減少するためです。

そこで、起床後に日光を浴びてセロトニンの分泌を促すことで、スッキリした目覚めが期待できるわけです。
なお、起床直後の日光浴が難しい場合は、正午前くらいに外に出ましょう。
正午ごろには太陽の光が強くなるため、短時間でも効率的に日光浴できます。

なお、午後の日光浴はあまりおすすめできません。
紫外線が強くなりすぎるため、熱中症・日焼けのリスクが高まります。
できれば日光浴は午前中の早い時間か、正午ごろに行いましょう。
どのくらい浴びれば良いの?日光浴の時間は、30分前後が適当です。

ただし、紫外線の強くなる夏場は15分程度でもかまいません。
対して秋・冬は光量が少なくなります。
よって日光浴時間は、夏場よりやや長めに行うのが理想的です。ただし日照時間や光量は地域によって差があります。
日光浴の時間は、季節・地域などに応じて調整しましょう。なお、セロトニンの分泌量には限界があります。
日光浴をすればするほど無限にセロトニンが増えるわけではありません。紫外線を長時間浴び続けると、かえって熱中症・日焼けのリスクが高まります。

健康被害を防ぐためにも、日光浴はほどほどの時間で切り上げましょう。
あわせて、紫外線が強い場合は木陰を選んだり、時間を短縮したりする工夫も必要です。

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室内とセロトニン

窓越しでもセロトニンは分泌する?

日光浴はセロトニンを増やすのに役立ちますが、一方で気になるのが日焼けや熱中症です。日焼けなどを防ぐために、窓越しに日光浴をしてもよいのでしょうか。
窓越しよりも直射日光がおすすめ
窓越しの日光浴であっても、セロトニンは分泌されます。しかし、できれば窓越しよりも直接日光を浴びるのがおすすめです。
理由は、窓ガラスを通すことで光量が多少なりとも減少するためです。

窓越しよりも直接日光を浴びる方が、より効率の良いセロトニン分泌を期待できます。
網戸越しの場合は?網戸越しの日光浴でもかまいません。
網戸は窓ガラスと比べて、遮光機能がほとんどないためです。網戸越しの日光浴であれば、直接日光を浴びるのと同等の効果を期待できます。

曇りや雨の場合は?
雨の日や曇りの日は、晴れの日と比べると光量が減少します。そのため雨天・曇天時に十分な光を浴びるには、晴れの日より長めの日光浴を行う必要があります。

具体的には、屋外で1時間程度過ごすのがおすすめです。屋内で過ごす場合も、できるだけ窓辺の滞在時間を長くしましょう

サングラス越しの場合は?
サングラスは日光の光を遮ってしまいます。
よって、セロトニンの分泌はあまり期待できません。
セロトニン神経を活性化させるには、網膜から光を取り入れることが大切です。
日光浴中はサングラスを外して、裸眼で過ごしましょう。
ただし紫外線が強い場合、裸眼で長時間過ごすと目を痛めることがあります。
サングラスは状況によって使い分けましょう。

うつ病の発症率は、夏より冬の方が高くなります。冬場に発症するうつは、冬季うつとも呼ばれています。
冬場にうつが多くなる理由の1つは、日照時間が短くなるためです。また、冬は夏に比べると光量そのものも少なくなります。
つまりセロトニン神経が活性化しにくくなるため、セロトニンの分泌量が減ってうつ病を発症しやすくなるわけです。
なお、冬季うつは季節性感情障害とも呼ばれています。日差しが回復する春頃には、症状が改善することが多いです。

注意点

日光浴をする際にはいくつか注意点があります。
具体的なポイントを2つみていきましょう
日射病に注意
日射病とは、太陽の光が原因で起こる疾患です。
具体的には、日光によって大量の汗をかいて体内の水分が減った結果、全身の血液循環が悪化した状態を指します。
具体的な症状は、めまい・貧血・失神などです。
日射病は、特に夏場に発生率が高まります。
スポーツ時に起こるというイメージがありますが、日光浴中にも起こりえます。
夏場に日光浴する際は、直接太陽光を浴びるのは避けましょう。
涼しい木陰などで過ごすのがおすすめです。

日焼けに注意
紫外線の浴びすぎは日焼けにつながります。
日焼けはしみ・しわの肌トラブルだけでなく、皮膚癌などの重篤な疾患を招くこともあります。
できるだけ日焼けを予防するには、手のひら日光浴がおすすめです。
やり方は、手のひらだけを太陽光にあてるというものです。
手のひらは、しみの元であるメラニン色素が少ない部位です。
よって、手のひらだけの日光浴は、全身での日光浴に比べると日焼けのリスクが低めです。

まとめ

まとめ
日光浴には、様々な効果があることがわかりましたね。その反面、デメリットもあることがわかりました。良い点と悪い点をしっかりと把握した上で、チャレンジして行きましょう。

何をするのかではなく、なぜ行うのかが大切になります。
理由を明確にして、取り組むことで効果も倍増になると思います。

人生に挑戦できる心と身体へ。