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骨密度

骨密度
骨密度

福岡天神は、今日も春模様です。福岡のあちこちで、梅と桃の花が咲いています。西公園でもとっても綺麗なお花が咲いているようです。お散歩がてら是非見に行ってみてくださいね。日本ならではの四季を感じる。食でも景色でもそういう感覚があると、心に余裕が生まれそうですね。

さて、表題にある骨密度。皆さんは気になれたことありますか❔国によってもその発症率には大きな差があるようです。このことから、食文化や運動、睡眠など日常生活の行動が骨密度に影響を及ぼしているようにも感じます。

また、インドネシアなどでは、インフラの整備がまだ整っていなく、衛生面で、食品の管理が難しいところもあり、食が偏るということもあるようです。個人の問題ではなく、社会や、置かれた環境でも身体への影響に差が出ることがよくわかります。まずは、知識を深めて色々と選べるようにして行きましょう。

骨密度とは

骨密度とは
骨を構成するカルシウムなどのミネラル成分のつまり具合。骨の単位面積当たりの骨塩量で算出される。

骨は強固な体を作りあげるとともに、内臓を保護する役割があります。血液を作り出す骨髄組織も存在し、体内のカルシウムの貯蔵庫としての役割もあります。

骨は絶えず吸収(破骨細胞が骨を溶かす)と形成(骨芽細胞が新しい骨を作る)を繰り返し、約10年をかけてすべて入れ替わるといわれています。この生まれ変わりは特に骨の再構築といわれるそうです。骨の吸収が骨の形成を上回ると、骨は次第に弱くなります。

骨の強さやつまり具合は骨密度によって評価されます。骨密度は骨の単位面積当たりの骨塩量で算出され、骨粗鬆症の診断基準としても利用されているそうです。2重X線吸収法によって測定される骨密度が世界中で標準的に用いられているそうなのです。

骨密度は男女とも加齢によって減少することが確認されており、その減少率は男性よりも女性のほうが大きいといわれています。特に女性の場合は20歳ごろにピークを迎えて骨密度が最大となり、以後は骨密度が徐々に減少し閉経を迎える50歳ごろから骨密度の減少は加速するそうなのです。

骨の成分と構造

骨格は不活性な構造のように見えるかもしれないが、活動的な器官であり、生涯を通して継続的な活動状態にある組織や細胞でできている。 骨の組織はタンパク質の基質の周りに付着したミネラルの混合物でできており、ともに骨格の強度や柔軟性に寄与している。

骨の組織の65%は無機質なミネラルであり、それが骨を硬くしてる。骨にある主要ミネラルはカルシウムとリンで、ハイドロキシアパタイトと呼ばれる不溶性塩の形態になっている。ハイドロキシアパタイトの結晶は有機質のタンパク質基質に隣接して結合している。マグネシウム、ナトリウム、カリウム、およびクエン酸イオンもあり、それらで別の結晶を形成するのではなく、ハイドロキシアパタイト結晶と結合しているそうです。

残りの35%の骨組織は有機質のタンパク質基質であり、そのうちの約90%はI型コラーゲンである。コラーゲン繊維は互いによじれあい、骨のミネラルが付着する内部の骨組みになっている。約10%のその他の有機骨基質は様々な非コラーゲン性基質タンパク質で構成され、ビタミンK依存性yカルボキシグルタミン酸含有タンパク質ファミリーのメンバーも含まれるそうです。

その機能は十分に解明されていないが、非コラーゲン性タンパク質は骨のモデリングに関わる細胞のアンカー点およびこれらの細胞の活動調整役として働くと考えられているとのことです。

骨の構造

骨の構造
骨は外側から順番に、骨膜、皮質骨、海綿骨、骨髄腔から成り立っています。

骨膜 :骨の保護や骨への栄養供給の働きがあります。
皮質骨 :硬く、強度を保つ役割を担っています。
しかし硬さだけでは衝撃に弱いため、スポンジ状のしなやかな構成成分でできている海綿骨が弾力性を保っています。

海綿骨(骨梁) :スポンジ状の穴を多数持つ組織です。
この穴は骨髄腔といいます。
骨髄腔 :骨髄腔には骨髄が詰まっており、造血を行っています。骨はカルシウムなどのミネラルとコラーゲンからできています。

骨の構造は鉄筋コンクリートの建物にたとえられます。
コンクリート部分はカルシウムなどのミネラル、鉄筋がコラーゲンです。コンクリート(ミネラル)が減ってしまったり、鉄筋(コラーゲン)がもろくなると、建物が倒れやすくなります。

このような感じでイメージをすると食事のとり方などが非常に大切なことがよくわかると思います。

骨の役割

骨の役割
骨の役割
骨は、筋肉、関節、神経などと同様に運動器です。運動器はそれぞれが連携しているため、骨に障害が起きると体をうまく動かすことができなくなります。そのほかにも骨はさまざまな役割を担っています。

骨には主に以下の4つの役割があります。
(1)体を支える
(2)臓器を守る
(3)カルシウムを蓄える
(4)骨髄で血液成分を作る

(1)体を支える
骨が体を支えていることで、立つ、座るなどの姿勢を保つことができます。


(2)臓器を守る
骨は臓器を保護する役割も担っており、たとえば脳は頭蓋骨、心臓や肺などは肋骨によって守られています。


(3)カルシウムを蓄える
骨はカルシウムの貯蔵庫でもあります。
カルシウムは丈夫な骨を作るだけでなく、生命の維持においても重要な働きをしています。体内のカルシウムの99%以上(成人で約1kg)は骨に蓄積されており、血中カルシウム濃度が低下すれば骨からカルシウムが溶け出し補充されます。

逆に血中カルシウム濃度が上昇すると、骨に取り込まれたり尿中に排泄されます。このように、体内のカルシウム濃度はつねに平衡状態にコントロールされています。


(4)骨髄で血液成分を作る
骨髄では、造血幹細胞が盛んに細胞分裂を行っており、赤血球・白血球・血小板といった血液の成分が作られています。
骨髄は、造血器とも呼ばれています。

骨の強さと新陳代謝

骨の強さ

骨の強さは、「骨密度」と「骨質」によって決まります。
骨粗鬆症の予防には、カルシウムなどを多く摂って骨密度を上げることがよいとされていますが、骨密度が高くても骨折を起こす人もいます。
NIH(米国国立衛生研究所)のコンセンサス会議において、骨強度、つまり骨の強さは骨密度だけではなく、骨質も関与していることが示されました。
骨質とは、骨の質や構造、骨の代謝の状態を示し、これらに問題があると、骨が弱くもろくなってしまいます。

骨のリモデリング
骨は休むことなく、破骨細胞が古い骨を壊し(骨吸収)、骨芽細胞が新しい骨を作る(骨形成)といった新陳代謝(骨代謝)を繰り返しており、これを骨リモデリングといいます。
骨リモデリングは、休止相、活性化相、吸収相、逆転相、形成相といった5つの相に分けられます。

休止相は、骨吸収も骨形成も行われていない時期です。
破骨細胞が活性化されると(活性化相)
古い骨が溶かされ吸収されます(吸収相)。
吸収された部分に骨芽細胞が発現・分化します(逆転相)
新しい骨が形成されます(形成相)。

骨粗相症

骨粗鬆症は骨が脆くなって骨折しやすい状態をいいます。腰椎や大腿骨の骨折によって、腰痛や寝たきりの原因になることさえあります。骨粗鬆症を予防するためには、カルシウムの摂取と日光浴に加えて、ウォーキングや筋力トレーニングなど骨に刺激が加わる運動が推奨されます。

骨粗鬆症とは骨自体がもろくなる状態で、老化が原因となるものや女性では閉経によるものなどがあります。骨粗鬆症で本当に怖いのは、何かにぶつかったり、転んだりした拍子に骨折してしまうことです。

骨折しやすい場所は、おもに腰椎と大腿骨骨頭の骨で、腰痛や寝たきりの原因ともなります。骨粗鬆症はレントゲン撮影や全身の骨密度を測ることによって診断されます。

骨粗鬆症を予防するためには、カルシウムの摂取とビタミンDを体内で合成するために必要な日光浴に加えて、ウォーキングや筋力トレーニングなど、骨に刺激が加わる運動が推奨されます。

骨はその長軸に対して物理的な刺激が加わると、微量の電流が骨に伝わり強さが増すといわれています。

スポーツ選手の骨密度は、一般の人よりも高いことが知られていますが、全てのスポーツ選手が優れた骨密度を示すわけではなく、物理的な過重負荷が大きい者ほど高いと考えられています。たとえば過重負荷の少ない水泳選手は、陸上でグランドを使用するスポーツ選手よりも骨密度が少ないといわれています。

したがって骨粗鬆症を予防するためには、ウォーキングやジョギングのような重力のかかる運動が効果的だと考えられます。軽いダンベルを持ったウォーキングはダンベルウォーキングと呼ばれますが、自身の体重に少し負荷を増やしたウォーキングも効果的でしょう。

一方で骨は通常腱を介して筋肉へとつながっているため、筋力トレーニングによって、骨に直接刺激を与える方法も効果的です。

ウエイトマシンなどを利用して筋力トレーニングを行うと、重りを持ち上げるたびに筋肉は強く収縮し、骨に刺激が伝わります。

さらに筋力トレーニングは、ウォーキングやジョギングだけでは強化できない上半身の骨も鍛えることができます。自分の弱い部位を選択的にトレーニングすることができて効果的です。

いずれの運動を行う場合も、定期的な骨密度の評価を行ったうえで実施することが、安全のためには重要です。骨折経験や腰痛などの関節痛がある場合は、整形外科医に相談してから運動するようにしましょう。

骨密度を低下させない食事

カルシウム、ビタミンD、ビタミンKなど、骨の形成に役立つ栄養素を積極的に摂りましょう。 カルシウムとビタミンDを同時に摂ることで、腸管でのカルシウム吸収率がよくなります。

また、高齢になると、食の好みが変わったり、小食になったりしてタンパク質の摂取量は不足する傾向があります。 タンパク質の摂取量が少ないと骨密度低下を助長しますので、意識して摂取しましょう。
栄養やカロリーのバランスがよい食事を規則的に摂るのが、食事の基本です。

♦カルシウム
牛乳・乳製品、小魚、干しエビ、小松菜、チンゲン菜、大豆製品など
※ 骨粗しょう症や骨折予防のためのカルシウムの摂取推奨量は、1日700~800㎎です。 カルシウム、牛乳・乳製品、小魚、干しエビ、小松菜、チンゲン菜、大豆製品など

♦ビタミンD
サケ、ウナギ、サンマ、メカジキ、イサキ、カレイ、シイタケ、キクラゲ、卵など カルシウム、牛乳・乳製品、小魚、干しエビ、小松菜、チンゲン菜、大豆製品など

♦ビタミンK
納豆、ホウレン草、小松菜、ニラ、ブロッコリー、サニーレタス、キャベツなど カルシウム、牛乳・乳製品、小魚、干しエビ、小松菜、チンゲン菜、大豆製品など

♦控えめにしたい食品、避けたい嗜好品など
スナック菓子、インスタント食品の頻繁な摂取

アルコールの多飲
カフェインを多く含むコーヒーの多飲
タバコ カルシウム、牛乳・乳製品、小魚、干しエビ、小松菜、チンゲン菜、大豆製品など

日光浴でビタミンDがつくられる
カルシウムの吸収を助けるビタミンDは、紫外線を浴びることで体内でもつくられます。夏の直射日光を長時間浴びることは、皮膚が赤くなるなどダメージにつながりますが、適度な日光浴は骨の健康に役立ちます。

冬であれば30分~1時間程度散歩に出かけたり、夏であれば暑さを避けて木陰で30分程度過ごすだけで十分です。 屋内で過ごす時間が長い高齢者や、美容のために過度な紫外線対策を行っている人では、ビタミンD不足が心配されます。運動をかねて積極的に外出する機会をつくって、上手に紫外線と付き合っていきましょう。

まとめ

まとめ
骨密度や骨粗相症については、様々な文面がありますが、大切なことは、まず医師に相談することです。
そして、その後は、運動と栄養と休養をしっかりとること。
特に何が自分にとってベストというよりかは、何がベターなのかを知ることだと思います。

つまり、継続して取り組める内容をしっかりと計画的に実行していくことが1番大切だと思います。
継続は力なりです。

すぐには結果が出ないので、地道に取り組んで行きましょう。
人生に挑戦できる心と身体へ。