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スポーツを科学する

スポーツを科学する
スポーツを科学する

福岡天神は、梅雨真っ盛りです。しかし、もうすぐしたら、暑ーい夏がやってきます。メディアでも、熱闘甲子園が放映されたり、各地での世界大会が開催を控えています。7月には、福岡で世界水泳、8月には、沖縄で世界バスケットボールなどが開催予定です。

このように、スポーツが盛んになると、それをみているユーザーへの影響は大きく、スポーツを何か初めて見ようかな❔とか、トレーニングをして選手のようなカッコイイ体つきを目指して見ようかな❔など、運動や健康に対する意識が上がります。

これまで、スポーツに取り組んできたかたも触発されて、またやってみようと始めるかたも多いかもしれません。そして、重要なのは、継続すること、、そのコツは、スポーツを科学することで見えてくるかもしれません。知識をアップデートしてきたる瞬間に備えて行きましょう。

どうして今のスポーツを始めたのでしょうか?

どうして今のスポーツを始めたのでしょうか?
皆さんは、どうして今のスポーツを始めたのでしょうか?「やってみたい!」「おもしろそう!」などという気持ちがあったからだと思います。その気持ちは、「やる気」とか「動機」と言われるもので、「進んで物事を成し遂げようとする気持ち」のことです。「動機づけ(モチベーション)」とは、「行動を生じさせ、その行動を継続し、何らかの目標に方向づける一連の心理的な過程」と説明できます。

動機づけには、「内発的動機づけ」と「外発的動機づけ」があります。
「内発的動機づけ」とは、「やること自体が楽しい!(好奇心)」、「もっと上手くなりたい!(意欲)」というもので、自分の内面に沸き起こった興味・関心・意欲に基づいています。また、「内発的動機づけ」には、「自分の能力を存分に発揮できている(有能感)」と「自分で考えて、定めて実行している(自己決定感)」が強く影響すると言われています。

一方の「外発的動機づけ」とは、「勝ったら賞金がもらえる(外的報酬)」、「怒られたくない(賞罰)」というもので、自分の報酬・罰・矯正などの人為的な刺激に基づいており、短期間で効果があがると言われています。

ここで、「スポーツを始めたきっかけ」や「あなたがスポーツを行っている理由」について考えてみましょう。考えることで「動機づけ」の理解が進み、あなたが大切にしているのは、「内発的動機づけ」なのか「外発的動機づけ」なのかが分かると思います。

一つの例を紹介します。Aというプロ野球選手の目標は、「タイトルをとって、数億稼げる選手になりたい」というものでした。A選手に<なぜそれを目標にしたのですか?>と聞くと、「豪邸に住んで、外車に乗るのが目標。それを叶えるため」と言いました。

次に<本当に?じゃあ、totoが当たって、豪邸を建てて、外車を持ったら、野球はもうしない?>と尋ねると、「…いや、そんなことはないです。野球はやめないです…」と答えました。この例をみて、みなさんはどう思ったでしょうか❔

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内発的動機付けが大切

「外発的動機づけ」は、「外的報酬がなくなった時には活動自体をやめてしまう」、「苦しい時に諦めてしまう」など、長続きしにくいと言われています。一方の「内発的動機づけ」は、スポーツを行うこと自体が楽しいということが基なので、「自分で決めたことなので、責任を持って行う」、「楽しくてやっているので活動自体に価値を持てる」、「粘り強く頑張れる」という行動につながります。

では、この「内発的動機づけ」を高めるためには、どうしたらいいのでしょうか。まずは、「自分が頑張っている理由を振り返り、その行動に意味づけをする」ということを行ってみましょう。そして、「そのことに納得して、活動を継続する」ということが有効です。

内発的動機づけ」を高めるためには

では、この「内発的動機づけ」を高めるためには、どうしたらいいのでしょうか。まずは、「自分が頑張っている理由を振り返り、その行動に意味づけをする」ということを行ってみましょう。そして、「そのことに納得して、活動を継続する」ということが有効です。

また、「評価してもらうことで、自分が成し遂げたことの実感を得る」ことも効果的です。さらに、「自分ひとりの頑張りだけではくじけやすいので、家族や仲間のために頑張るなどの支え合いが大切。家族やチームの一員である感覚が内発的動機づけの向上につながる」ということも重要です。

なお、「外発的動機づけ」はデメリットばかりではありません。「外発的動機づけ」がきっかけになり、そこから楽しさを知り、最終的に「内発的動機づけ」に変わっていくことがあり、このことは非常に望ましいことです。

まとめますと、競技力向上や勝利につなげる、そして人として成長するために、スポーツ活動を支える動機づけを理解し、正しく高めていくことが大切です。「一生懸命スポーツに取り組めているのは『動機づけ』があるからこそ!」ということを理解して、充実したスポーツ活動を続けて欲しいと思います。

そもそもスポーツ科学ってなに❔

そもそもスポーツ科学ってなに❔
スポーツ科学とは?

スポーツは、思いきりからだを動かすことや、競うこと、仲間と協力して目標を達成することを楽しむ活動です。スポーツ科学は、様々な情報(データ)に基づいて、みなさんにスポーツ活動を充実させるためのアイデアを提供する学問分野です。

一般的にスポーツ科学にはバイオメカニクスや生理学、栄養学、生化学、医学、心理学など多くの専門分野があります。

スポーツ科学ってどう使うの?

陸上競技の100m走を例にスポーツ科学について考えてみましょう。
100mを10mごとに区切ってタイムを計るとします。そうすると、始めの10mでのスタートダッシュが得意な人、トップスピードが速い人など様々な人がいることがわかります。さらに、より速く走るために、スポーツ科学の様々な分野が役立ちます。

スポーツバイオメカニクス
速く走っている人はどう脚を動かしているか、よい脚の動かし方にはどの筋肉の力が必要かを調べるには、スポーツバイオメカニクスという分野が役立ちます。

スポーツ生理学
100m走の速い人の特徴がわかったら、次に何をどう鍛えれば脚が速くなるかを考えなくてはなりません(例:筋肉を太く強くするには、あるいは、高いパワーを発揮し続けるにはどんなトレーニングが必要か)。そのような疑問にはスポーツ生理学が答えます。

スポーツ栄養学/スポーツ生化学
さらに、トレーニング後に良い栄養補給を行わないとからだを大きくすることができません。また、疲れがたまった状態では良いトレーニングが行えません。良い食事やリカバリーを考える上では、主にスポーツ栄養学やスポーツ生化学が役立ちます。

スポーツ医学
また、高い運動強度のトレーニングを行っているとケガをすることもあります。ケガをした時には治療やリハビリテーションだけでなく、未然にケガを予防することも必要です。これはスポーツ医学が役立ちます。

スポーツ心理学
最後に、自分自身の実力を発揮するためには、長年にわたりトレーニングに前向きに取り組み、試合本番で高い集中力を発揮する必要があります。このためには、自分自身の考え方や心の準備が必要となり、スポーツ心理学が役立ちます。
このようにスポーツ科学は、みなさんがパフォーマンスを最大限に高める上で、課題を発見し、その解決方法などを様々な場面や視点から分析して考えることに役立ちます

個人でのトレーニング科学

個人でのトレーニング科学
科学的トレーニングとはなんなのか❔を調べていると下記のような記事を目にしました。
是非、皆さんとシェアをし、個人のトレーニングに科学を取り入れていただければと思います。

近年、科学的トレーニングを行うことの重要性を良く耳にします。雑誌やSNSなどでも多くのトレーナーさんがこの情報を発信しています。

この「科学的トレーニング」と「証拠に基づいたトレーニング」という言葉は同意語のように用いられることが多いと思います。

しかしながら、ヒトを含めた生物や動物は複雑な構造であるため、それが動く仕組みや様々な外的・内的刺激に適応してゆくメカニズム、またはトレーニングなどの様々な介入がもたらす効果の有無やその大きさなどを、全て検証し実証することは不可能に近いともいえます。

なぜなら、科学的測定技術には必ず測定の限界があり、さらには倫理的な問題なども生じることから、現在は検証が不可能なことが多々あるからです。

「科学的に何度も検証・実証され、事実として認識されていること(証拠)に基づいたトレーニング」を行おうとすると、身動きが取れず何もできなくなってしまいます。このようなことから、「スポーツ現場の方が科学よりも遙かに進んでいる」とか、「科学的研究は全て後付けである」という言葉を多くの人が言うのだと思います。しかし、このような科学とスポーツ現場をつなげる認識のしかたは、正しいようで正しくないと考えています。

では、科学的とはそもそも何なのかという疑問が生じます。大辞泉によると科学とは「考え方や行動のしかたが論理的、実証的で系統立っているさま」と定義されています。そして、16世紀にガリレオ・ガリレイやフランシス・ベイコンが築いた科学の方法とは、

1)問題を明確に認識する
2)問題を説明する原理を仮説としてたてる
3)仮説に基づくと、どの様なことが生じるかを予測する
4)仮説によって予想される結果が実現するかを実験または観察により検証する
5)仮説、予測、実験結果という3つの基本要素を組織づけるできる限り合理的で簡潔な理論をつくる

上記の事柄に着眼点を置いて検証し科学していくと問題点も明確になるかと思います。

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まとめ

まとめ
1)問題を明確に認識する
2)問題を説明する原理を仮説としてたてる
3)仮説に基づくと、どの様なことが生じるかを予測する
4)仮説によって予想される結果が実現するかを実験または観察により検証する
5)仮説、予測、実験結果という3つの基本要素を組織づけるできる限り合理的で簡潔な理論をつくる

前項にあるように、上記のような内容は、人が成長する上で必要な要素だといえます。
スポーツに関わらず、ビジネスや学校生活でも同じ事が言えるのではないでしょうか❔

まず、問題を明確にして、仮説をたてて、実行する、検証し、また行動という、PDCAサイクルをまわすことは、スポーツ現場でも大切なことになります。その中に科学が存在するのではないでしょうか❔

皆さん、是非、仮説をたててスポーツを科学して行きましょう。