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筋肉と骨づくりの栄養学

筋肉と骨づくりの栄養学
筋肉と骨づくりの栄養学

スポーツをする子供も、そうでない子供も、大人達のオーガニックブームにのせられて、幼少時代からの、食事や栄養に関心が強まっているのはごく最近のように思います。もちろん、そうではない方もたくさんいらっしゃいますが、このように、みんなが少しでも気にするようになったのは、ここ数年ではないでしょうか❔

ひと昔前までは、スポーツをする子は、とにかく食べろ、そして運動しておっきくなりなさい。と、この程度の事だったようにもおもいます。ですが、スポーツ現場で言えば、このような情報が広がり、あきらかに、子供達の運動する能力は上がり、世界で活躍する選手も多くなってきました。

子供達の健康を守る為にも、栄養と運動と休養の知識を高め、良い文化を築き上げて行くことが、大人の役割のようにも感じます。健康文化を築く為にも、少しずつ栄養や運動の知識をBLOGを通してお届けして行きたいと思います。

筋肉づくりの栄養学(たんぱく質)

筋肉づくりの栄養学(たんぱく質)
身体の材料となっている栄養素、それがたんぱく質です。たんぱく質は筋肉をはじめ骨や皮膚、臓器、髪や爪にいたるまで、体内のいたるところに含まれています。「水分を除いた体重の半分近くをしめている重要な栄養素なのです。

なかでも最も多く含まれているのが筋肉です。「そのため、たんぱく質ををしっかり摂っていないと、トレーニングをしても筋肉が十分に発達しないばかりか、筋肉量が減少してしまうことも考えらます。

また、たんぱく質は体の機能を調節するホルモンを構成したり、代謝の促進、体の抵抗力を増すなどの役割も果たしています。そのため、たんぱく質が不足すると貧血になったり、「体の抵抗力が落ちて病気にかかりやすくなったり、疲れやすくなってしまう危険があります。

この、たんぱく質は体内で絶えず代謝されています。ですから、不足することのないよう、毎回の食事で積極的に摂取しなければなりまん。もちろん、成長期の人やスポーツをしている人はより多くの摂取を心掛ける必要があります。健全な発育やスポーツ選手としての体づくりのためには、たんぱく質の摂取は欠かせないものなのです。

たんぱく質とアミノ酸の違い

◉たんぱく質とアミノ酸の違いは?
たんぱく質は何種類ものアミノ酸が集まってできています。食事により、たんぱく質を摂取すると、体内で分解されてアミノ酸になるのです。アミノ酸には体内では合成できない9種類の「必須アミノ酸」と、ほかのアミノ酸から合成できる「非必須アミノ酸」があります。いずれも筋肉づくりの材料として使われています。

また、必須アミノ酸の中の「分岐鎖アミノ酸」とよばれる、「イソロイシン」「ロイシン」「バリン」の3つは特に運動時に重要な働きを果たします。運動をするとき、私たちの体はエネルギー源として主にグリコーゲンを使いますが、分岐鎖アミノ酸はグリコーゲンを効率よくエネルギー変換する役割をになっているのです。

アミノ酸の種類

アミノ酸
◉アミノ酸の種類
※必須アミノ酸
イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン
トリプトファン、バリン、ヒスチジン

※非必須アミノ酸
チロシン、シスチン
アスパラギン酸、アスパラギン、セリン、グルタミン酸、グルタミン、プロリン
グリシン、アラニン、アルギニン

アミノ酸スコア

◉食品の部位によってもたんぱく質量は違う
たんぱく質が含まれている食べ物はたくさんありますが、その栄養価はそれぞれ異なります。たとえば豚肉ひとつとっても、ロースよりヒレのほうがたんぱく質が多いなど、同じ食品でも部位によってたんぱく質の含まれる量は異なるのです。

1日に必要なたんぱく質を補給するためには、まず、どんな食品に多く含まれているかを確認しましょう。一般の食品だけで十分に摂取できない場合は、プロテインなどのサプリメントを利用するのもよいでしょう。

◉たんぱく質の性能を示す「アミノ酸スコア」
一口にたんぱく質を含む食品といっても、どれも必須アミノ酸が同じ割合で含まれているわけではありません。たとえば、1種類の必須アミノ酸をたくさん含んでいても、ほかのアミノ酸が少ないという食品は、たんぱく質としての栄養価が低くなってしまいます。そこで、目安となるのが、アミノ酸スコアです。

これは人間に欠かせない必須アミノ酸の必要量と、食品に含まれている必須アミノ酸の量して、たんぱく質の性能を示したものです。アミノ酸スコアの最高値は100で、数値が高いほどその食品に含まれるたんぱく質の栄養価がすぐれていることになります。ネットなどでもスコア表示がされているので、見てみると良いと思います。

骨格づくりの栄養学(カルシウム)

骨格づくりの栄養学
骨格の材料となるカルシウムは、たんばく質と並んで強い体をつくるためのもうひとつの主役の栄養素です。体内のカルシウムのうち99%は骨と歯に、残りは血液や筋肉などの体の組織に含まれています。血液中のカルシウムの濃度は常に一定に保たれています。

食事でカルシウムを摂取することで、その濃度を維持したり、骨にも吸収されます。摂取するカルシウムの量が多ければ多いほど、骨に吸収されるカルシウムの量が増えて骨は丈夫になるというわけです。

反対に、摂取するカルシウム量が不足すると、骨のカルシウムは溶け出して、血液中の濃度が極端に下がらないように調節されます。つまり、骨はカルシウムの貯蔵庫の働きもしているのです。もし、カルシウムの不足が続くと、骨から溶け出す量が増え、骨全体の力ルシウム量が少なくなり、骨がもろくなって、骨折しやすくなってしまいます。

カルシウムと心臓

カルシウムと心臓
カルシウムは心臓の働きを活発にしたり、筋肉の収縮や血液の凝固をコントロールする、刺激に対する神経の反応を穏やかにするといった働きもあります。カルシウムがこのような働きに使われる量はごくわずかですが、どれもスポーツのパフォーマンスには関わりの深いことばかりです。

活発に動ける健康な体を維持するためにはもちろん、成長期の子供も、また、特に運動による強い衝撃に耐えるために丈夫で硬い硬い骨が必要とされるスポーツ選手は、カルシウムを十分に摂取すを心掛けなければなりません。

汗とともに失われるカルシウ

1リットルの汗の中には約50mgのカルシウムが含まれているので、汗をかけばかくほどカルシウムは失われていきます。スポーツ選手の1日のカルシウム必要量が約1000〜1200mgと、一般の人の約2倍に設定されているのもこのためです。

1日にどれくらいの汗をかくかは個人の生活パターンや練習パターンによって異なりますが、スポーツ選手の場合は、「特に意識してカルシウム摂取しなければなりません。カルシウム不足が続くと、骨がもろくなる、筋肉けいれんを起こしやすくなるなど、さまざまなトラブルの原因につがってしまいます。

カルシウムを効果的に取る為には❔

◉ビタミンDを十分に摂る
ビタミンDはカルシウムの吸収を促進し、カルシウムが骨に沈着するときに重要な役割を果たしています。ビタミンDは紫外線(日光)にあたると皮膚で合成され肝臓に蓄えられるため、日頃、十分に日光にあたっていれば不足する可能性は少ないはずです。インドア競技の選手などで、日光にあたる時間がごくわずかという人は、さんまやかつお、しいたけなど、ビタミンDを多く含む食品やサプリメントで補ってください。

◉インスタント食品や炭酸飲料を過度に摂らない
インスタント食品や炭酸飲料に多いリンは、骨や歯の構成分で、骨づくりに役立つ栄養素です。しかし、過剰取すると、カルシウムの吸収を悪くしてしまいます。リンとカルシウムが約1対1の比率ののカルシウムの吸収がよいとされています。ふつうの食事でリンの必要量は確実に補給できるので、インスタント食品や炭酸飲料を摂り過ぎないように心掛けましょう。

◉たんぱく質を多く摂るときはカルシウムも多く摂る
たんぱく質を過剰に摂取すると、尿虫のカルシウム量が増えるというデータがあります。尿へ流れる量が多くなると、腎臓への負担を大きくすることにもなりかねません。このため、筋肉を大きくするなどの目的で、たんぱく質を多めに摂る人は、その分、カルシウムも多めに摂ることも必要です。

◉マグネシウムの摂取を心掛ける
筋肉の収縮は、筋肉の細胞にカルシウムが入って緊張が高まることで起きますが、マグネシウムにはこのカルシウムの働きを調整する役割があります。また、マグネシウムはカルシウムが血管壁に沈着するのを防ぎ、動脈硬化を予防したり、骨の強化や正常な血圧の維持などにも働きます。

マグネシウムがあってこそ、カルシウムは有益な働きをするのです。カルシウムとマグネシウムの摂取比率は2:1が理想的とされています。カルシウムの必要量が600mgの人は300mg のマグネシウムを摂取すればよいわけです。マグネシウムはカルシウム以上に不足しがちなミネラルです。積極的に摂取するよう心掛けましょう。

まとめ

今回のような基礎知識をつけることで、日頃、食事の買い出しにいかれる際に、成分表を見るようになったり、食材の栄養価をきにするようになると思います。

特に、お子様がいらっしゃる方の場合であれば、健全な食生活を送ることで、体質改善へ繋がったり、得た栄養の話をお子様とすることで食育にも繋がってくると思います。

現在、SDGsの中の目標にも掲げられているフードロスにも、お子様が興味を頂くかもしれません。ですが、極端に完璧にできる必要はないと思います。

現代社会の中で、どうやったら上手く食事と向き合っていけるのかを考えて、少しの工夫を取り入れて行くことは、結局のところ、長い取り組みになり、環境問題や、子供達の未来の食や運動を支える礎になるのではないでしょうか❔

まずは、大人が正しい知識を持つ事、そしてその知識の完璧さをお求めるのではなく、知識と共存して行く姿勢を取ることが大切なように思います。